2006荒川市民マラソン



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会場到着。まだ小雨が残っていました。


荒川市民マラソンは制限時間が7時間と長く、3月下旬の開催で初心者でも参加しやすいこともあり、景観に乏しい荒川河川敷ながらマラソンの人気ランキングでは常に上位にランクインする大会です。
会場は地味な荒川河川敷ですが、荒川交流フェアというのが同時開催されていてコースのあちこちで太鼓をたたいていたりするので、河川敷で行われる大会の中では一番沿道がにぎやかになる大会です。

例年、フルマラソンだけで17000人前後が出場する(定員は15000人)のですが、今年は19000人以上がエントリーするという過去最大規模の大会になりました。
(来年開催される東京マラソンが影響したようです)
そのせいか、例年は使われないグラウンドまで大会関係のテントで埋まっていましたが、受付テントの後方が開いていたので陣地はそこに設営しました。
今年は30km地点の給食におにぎりが追加されました。
トリノ五輪で唯一メダリストとなった(しかも金)女子フィギュアスケートの荒川選手がコマーシャルで出ていた金芽米がスポンサーだそうです。
(別に荒川つながりというわけではないようで、1月の時点で決まっていたらしい)
ただ、5000個と数が少ないのがちょっと不満ですが。
また、40km地点にはベンチとスプレーが設置されたレストステーションもありましたし、スタートラインやコース上で総勢800人の合唱団が出るなど、人気大会ながらいろいろと工夫をしているのが好印象でした。


私は3年前のこの大会が初フルでしたが、その時は32kmから歩きに歩いて5時間41分でなんとかたどり着きました。
その翌年は当時の自己ベストを30分短縮しての4時間29分でしたが、なぜか物足りなさが残った記憶があります。
そして昨年、1月に3時間47分の自己ベストを出したのが嘘のような走りで初フル以来の歩きが入り4時間半オーバー。
なんだか大会との相性が悪いのか、私の冬の間の練習が足りないのか、どうも毎年冴えない結果に終わっています。
今年も昨年同様に1月の大会(勝田全国)で自己ベストを更新(3時間47分→40分)したのですが、その直後からシューズを変え、シューズの履き方や練習方法なども変え、今までとはだいぶ違う要素で挑む初の大会だったので例年以上に楽しみな大会でした。
(シューズをゲルフェザーからGT2110に変えた)
ただ、すごく気がかりだったのが、シューズと履き方を変えたとたんに、使う筋肉が違うせいか今までよりも遅くなってしまい、ただでさえ遅い足がさらに悪い方にバージョンアップ(というかグレードダウン)していることです・・・。
今まで履いていたシューズに戻すとそれなりのスピードで走れるので、足自体が弱っているのではないようです。
ハーフまでの距離なら長年履いているゲルフェザー(今までのシューズ)に戻して出るのですが、1月の大会では最初から飛ばして後半はバテバテになっちゃったし、今回はあえてGT2110で挑戦することにしました。


天気予報はずーっと雨マークが取れませんでしたが、心配はしていませんでした。
自慢じゃないけど、自分で言うのも何だけど、ウルトラ級の晴れ男なので恵みの雨こそ降るが困るような雨には絶対に祟られない自信がありました。
実際、週末が近づくにつれて予報も良い方に変わっていきました。

当日は朝4時ジャストに目が覚め、5時45分に家を出て、待ち合わせの戸田公園には7時前に着きました。
雨は夜中に上がっていたのですが、会場に近づくにつれて小雨が落ちてきました。
最寄り駅の浮間舟渡はすでに混雑しているのが電車から見えました。
この大会ではちょっと歩くけど戸田公園がおすすめです。

受付はまだガラガラでした。
雨は上がっていましたが、空全体に雲がかかっていて気温は低め。
時間とともに天候は回復傾向だと読んで、下半身はランパンと決めていました。
今考えるとロングタイツの方が足にはよかったかもしれません。
上半身は悩みに悩んで半袖と薄手の手袋にしました。
長袖にすべきかなぁ、とも思ったのですが、気温的には半袖で正解でした。
手袋も5km地点で外してからゴールまで付けませんでしたが、途中何回か手袋をしようか迷う場面もありましたので持っていって正解でした。
腰にはいつも通りウエストバッグを巻き、500mlのペットボトルを差しました。
この大会は給水も給食も豊富なので丸腰で走っても大丈夫なのでしょうが、どうしてもフルだと不安感があって、いつもウエストバッグをつけての走りになってしまいます。
バッグには錠剤の塩と飴玉を入れておきましたが幸い出番はありませんでした。

スタートは9時ですが8時過ぎには荷物を預けました。荷物預かり所も混雑はしていませんでしたがトイレはすでに長蛇の列、10分以上待ちました。
ちょっと時間は短めでしたがアップもすませてスタートラインに向かいます。
初めて出たときは13000番台のゼッケンですごく後ろからのスタートでしたが、今年は6600番台とそこそこ前のほうですのでちょっと気が楽です。
(大きなゼッケンだとスタートラインから何百メートルも離れるので、それだけで気が重くなる)
遠くで号砲が鳴り、さあ関東最大規模のマラソン大会が始まります。
合唱団の歌声を聞きながらスタートラインを走り抜けます。


最初の数キロは混雑するのはどこの大会でも一緒ですが、河川敷はコース幅がせまいし、この大会は人が多いので走りづらい状態がかなり長く続きます。
この大会は1kmごとに距離表示があって助かるのですが、コースが混雑していて少しづつ前に出ることに気をとられて、1km表示を見落としてしまいました。
2kmの通過は11分台、私はスロースターターだしコースは混んでいるし、まあこんなもんだろうと思いながら走りました。

5分40秒ペースで走り続け、10kmの通過は56分28秒でした。
1月にベストを更新した時よりも季節的にスピードは出ないだろうと考えてはいましたが、想像よりもはるかに遅いペース。
なんとか頑張って3時間40分台はキープしたい、できれば40分を切りたいと思っていたのですが、キロ5分30秒前後で安定しちゃって、スピードが出ません。
体調は悪くないし練習量もそこそこだし(質はイマイチかもしれないが)、気温も高くないし。
条件的にはかなり良いのですが、スピードが出ません。


中間点のタイムは1時間57分台、このペースじゃ3時間50分を切るのも無理だなぁと思いつつ折り返しました。

・・・いやー、ここからがすごかった。
とにかく風が強くて、しかも真っ正面から休みなく吹く風で参りました。
台風並みの強風で、今考えると前半は追い風になっていたのかもしれませんが、それを感じられないほど前半は乗れない走りでした。
かといって後半にペースアップできたかというと、なにしろこの風。
マラソンは自然も相手にするスポーツなんだということを改めて(というか初めて)感じた試合になりました。
ペースはズルズル落ちてきて、前半よりもキロ当たり30秒近く遅くなってきました。
30km付近でトイレ休憩しましたが、隣にいたランナー(2人並んで用を足せるトイレだった)も「すんごい風ですねー」とあきれ顔でした。
まあ、どんな悪コンディションでも言い訳けにはできません。
それがマラソンなんだ、と自分に言い聞かせながらの走りとなりましたが、最初に決めていた自分ルールの
 ・給水は水だけ、スポーツドリンクは飲まない
 ・給食は食べない。名物のシャーベットも今年は食べない
  (いずれも無給食で走ることで脂肪を燃焼する体を目指すという趣旨)
は、両方ともアウトでした。
折り返し以降に早々とスポーツドリンクに手を出してしまい(誘惑に負けた)、30km地点での金芽米おにぎりは無視して通り過ぎたものの、その後のエイドで誘惑に負けてパンに手を出してしまいました・・・。
チョコレートパン、美味しゅうございました。丸ごと1個、食べごたえありました・・・。
こんなことなら、30kmのおにぎり(5000個限定だったらしい)も食べておけばよかった。


32kmからはキロ6分を超えるまで落ち込み、区間によっては6分半まで落ちていました。
トイレ休憩や給水所で立ち止まって遅くなったのではなく、それらがなかった区間なのにここまで落ちるのは、この私でも珍しい。
それだけ風でバテたということでしょう。
最後の望みはサブフォー。
せめてネットタイムでいいから4時間だけは切りたいと思いながら走り続け、35kmのシャーベットステーションでもほとんど立ち止まらず(少し止まったけど)にシャーベットをいただき、必死にゴールを目指しました。
折り返し以降、ずーーーっと向かい風が止むことなく吹き続けています。
水門のあたりだけはコースが曲がっている関係で横風になったのですが、土手から突き飛ばされそうな勢いの横風でした。

まあ一言で言えば、復路はずーっと罰ゲームのようでしたね。
あの風は罰ゲームとしか言い様がない・・・。

後半は日差しも出て気温も上がったようでしたが、強風で汗は全くかきませんでした(というか、かいても感じないほどの風だった)。
時計とにらめっこをして、なんとか4時間だけは切りたいと思いつつ走っていましたが、40km地点で3時間50分になっていました。
残り2km強を10分で走るのは、もう無理です。
なにしろ必死に頑張っているけど6分を切るのがやっとという状態です。
なんの収穫もない大会になるのかと思うと、足が止まりそうになる。
でも、なんとか気持ちだけは切れずに最後まで歩かず走り通せました。
昨年は3連休の中日になったせいか、ゴール付近の沿道の応援が少なかったような気がしますが、今年もこの風のせいか、沿道の人出が少ない気がします。

なんとか、ゴールにたどりつきました。
タイムは4時間4分。
昨年8月の北海道マラソンから続いていたサブフォー記録があっさりと途切れました。

走り終わった後、楽しみにしていた完走ラーメンを食べに行ったのですが、かなりの人気で待たされました。
しかも、この強風下ですから麺の茹でがイマイチではありましたが、それでも美味しかった。
350円でこの値段はすごいことだと思います。
強風に背を向けてラーメンを食べるなんて経験は、なかなかできないでしょうね。っていうか、無風で食べたかった。
発泡スチロールのドンブリは置くと風でひっくり返るので、せっかく用意してあったテーブルを使う人はほとんどいませんでしたし、それ以前に風でテーブルがひっくり返っていました(笑)。
箸で麺を持ち上げると、風で鯉のぼりのように横になびいて風流です(爆)。
ドンブリに顔を埋めるようにしてモソモソと食べているうちに、なんだか自分が「凄く可哀想な子供」になったような気がして、せつなかったです。

強風の中、陣地で仲間の帰りを待っていましたが、昨年同様後方ランナーは食料が無くなっていたそうです。
以前は4つに切って出していたパンが、昨年から丸ごと1個で出るようになったのは人手不足なのかしら。
制限時間7時間がウリの大会なんだし、なるべく後方ランナーにも行き渡るような配慮をお願いしたいものです。
(丸ごと1個のパンを食べているので、あまり書く資格はないけど)




風で倒れた仮設トイレ
最初に倒れたのは男性小用のトイレでしたが、倒れた時、中に人がいたらしい・・・
すごく可哀想な状態になっていたという噂です・・・

   はじマラBBS


かめ
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