昨年は欠場、今年は新型コロナウイルスのパンデミックで中止でした。 備忘録としてその顛末を書きます。 3月はほぼ毎年この板橋シティマラソンにエントリーしています。 昨年は1月の勝田全国マラソンで惨敗してしばらく大会から遠ざかろうと思い欠場、今年は出ようかどうしようか迷っていましたがゲストに有森裕子さんが出ると聞き、ある時期からはっちゃけた声援を送るようになったという噂の有森さんを生で見たいと思ってエントリーしました。 有森さん目当てでエントリーしたのですが、昨年(2019年)秋のフォーム改善以降かなり調子が良く、1月の勝田全国マラソンでは久々に3時間40分が出せました。 故障以降の最速タイムです。 そしてエリートランナー達の好記録ラッシュの立役者、NIKEの厚底シューズを私も買ったのです。 といってもヴェイパーフライではなくアルファーフライでもなく、ズームフライ3という一般向けモデルですが。 これまでのシューズとは全く違う性格を持つこのシューズで初めて走るレースが板橋シティマラソン・・・になる予定でした。 単にシューズのテストだけではなく1月の3時間40分をさらに更新できるかどうか、気温的には3月は不利な季節ではありますがどんなレース運びができるのか楽しみにしていました。 私は2002年からマラソン大会に出るようになりましたが、初年度は10km大会に2回出ただけ。 2003年に谷川真理ハーフ(今のハイテクハーフ)で初ハーフ、荒川市民マラソン(今の板橋シティ)で初フルを走りました。 それ以降、毎年のようにエントリーし続けているのがこの2大会です。 でも長期故障中を除けばハイテクハーフは皆勤賞なのに比べ、なぜか板橋シティは中止や欠場が多いのです。 これまでのエントリーが14回、出場が8回、欠場が3回、大会中止が3回。 連続出場が途切れてケチがつき始めたのが2010年の強風中止。 翌年の2011年は震災の余波で中止。 その翌年の2012年は足の故障で欠場(ここから治るまで3年かかった)。 ようやく故障が癒えてレースに復帰したのが2015年のこの大会、ところがその翌年の2016年はB型インフルで欠場。 2017年は古河はなももマラソンに浮気したのでエントリーせず、2018年は3時間59分というギリギリサブフォーでなんとか完走するも、2019年は1月勝田の惨敗で参加自粛。 フォームを改善してシューズも厚底に変え、有森さんの応援を楽しみにしていた今年が新型コロナで中止。 ┐(´〜`)┌ 気を取り直して、今回の大会当日までを振り返ります。 エントリーは福岡マラソンに遠征した後の11/13、このときはあまり調子がいいとは言えない時期だったので出場には気乗りしなかったのですが、有森さんが来ると聞いて申し込みました。 はっちゃけた有森さんをこの目で見たかったのです。 8600円+手数料473円、昨年の6500円から大幅アップでした。 消費税が8%から10%に上がりましたが、本体価格で約1800円と結構な値上げです。 そして今年からは有料で売っていた帽子はなしになり、過去の帽子は当日売るとのことでした。 この帽子、値段相当のペラペラなんですが、なかなか丈夫で練習用に重宝しているので、なくなるのは少し寂しいかな。 もっとも、もう一生分ぐらいの在庫を持っていますが。 さて、コロナです。 中国の武漢で流行り出したというニュースが報道されはじめた頃は、まさか我が身にも(マラソン中止という形で)降りかかるとは思いもしませんでした。 致死率もさほど高くないと言われていましたし、死亡者は高齢者や基礎疾患(糖尿や高血圧)持ちの人が中心で、子供の罹患率は極めて低いと言われていました。 そんなに怖いとは思わなかったのです。 (実は今でも怖いとは思っていないので、世間の怯えぶりがイマイチ理解できない) マラソン界の雲行きが変わったのが2/17、東京マラソン市民の部の中止が発表されてからです。 今年の東京マラソンは東京五輪男子マラソン代表の3人目を決める大会の一つでしたので、エリートの部は強行されました。 (メンツ的に翌週のびわ湖毎日マラソンでの代表選出の可能性は低く、東京マラソンが実質的に最後の決戦の場でした) しかし市民の部は中止、来年の参加権は貰えるそうですが返金はなく、来年もまた参加費を払わないといけないそうです(2020.3.15時点での情報)。 ちなみに東京マラソンも10800円から16200円へと大幅値上げ、しかもTシャツは別売になって4530円。 ほぼ倍という気違い沙汰です。 東京マラソンが中止(市民の部は)ということが大きな衝撃を与えたようで、2/21には本大会も中止が発表されました。 尚、参加費の変換は今後検討とされていましたが、3/3に一部返還が決定、詳細は後日発表とのことでした。 このあたりは後日追記する予定です。 さて、コロナのその後です。 2/21昼、東京都が3/15まで東京都主催の500人以上の大規模な屋内イベントは原則延期か中止にする方針を発表しました。 (食事を提供する催しは屋外でも延期か中止) ウイルスの潜伏期間が14日間とされていることを踏まえたとのことで、3月15日以降も状況をみて期間の延長を検討するとのこと。 2/26、政府が大規模イベントを2週間自粛要請。 それを受けて東京ドームのPerfume、京セラドームEXILEが今日の公演を急遽中止。 開演数時間前の中止はなんともお気の毒としか・・・。 またJリーグが開幕延期、プロ野球オープン戦は全試合無観客、TOEIC試験中止など、この日が大きな潮目のような気がします。 「今がまさに感染の流行を早期に終息させるために極めて重要な時期だ。この1、2週間が感染拡大防止に極めて重要であることを踏まえ、多数の方が集まるような全国的なスポーツ、文化イベントなどについては大規模な感染リスクがあることを勘案し、今後2週間は中止・延期または規模縮小などの対応を要請することとする」 2/27の夜、学校の春休み明けまでの休止要請がありました。 これも大きな潮目でした。 2/28になって、今さら感がありありの中止メールが主催者から届きました。 そしてこの日にはディズニーランド(TDR)とUSJが3/15まで休業を発表。 さらに北海道知事が道民に3週間の「緊急事態宣言」、外出を控えるよう呼びかけました。 この頃からデマに惑わされた人のせいでトイレットペーパーとティッシュが街から消えました。 そして缶詰も消えました。 どうやら学校休校で子供のご飯用の需要があったらしく缶詰不足はすぐ収まりましたが、ペーパー不足はまだ続きました。 マスクはとうの昔に街から消え、転売屋が跋扈。 やがて転売禁止の法律ができるなど、どこかの総理大臣が言う「美しい国」ではなく「お里が知れる」国に。 2/29、吉本興業が主催公演中止を発表。 もうエンタメ系は全滅です。 気がついたら卒業式や入学式は軒並み中止、慶應義塾大学も放送大学も中止、小・中・高校も軒並み中止。 さすがにこの頃になると、マラソン開催はとても無理だということが(この私でも)感じるようになりました。 他のマラソン大会も軒並み中止、なにしろ赤羽月例まで中止です。 そんな中、地方の某大会が男気を見せて開催しようとしたら非難轟々、結局中止に追い込まれました。 世間の同調圧力は強く、またボランティアさんが参加を嫌がっているという話も伝わってきました。 その後もどんどん悪化の一途。 3/4、東京都が花見自粛要請。 3/5、中国・韓国からの入国者を2週間待機、実質的には入国拒否です。 そして中国の習近平国家主席の国賓来日延期。 武漢で流行り出した時にやればよかったのにできなかったのは、習主席来日に配慮しすぎた失策と言われています。 3/9、政府は2/26の自粛要請から2週間経過したこの日、再度の延期を要請、19日頃までイベント自粛の延長を呼びかけました。 「全国規模のイベントについては、中止・延期・規模縮小等の対応を要請したところ、専門家会議の判断が示されるまでの間、今後おおむね10日間程度はこれまでの取り組みを継続いただくよう、ご協力をお願い申し上げます」 この頃には世界的株安が加速、世界経済が相当ひどいことになり始めました。 ウイルスはアジアにとどまらず、イタリア全土で移動制限(死者463人)など世界レベルになっていましたが、なぜかWHOはパンデミックとは(まだ)言っていません。 3/11、無観客で開催予定だった春の選抜高校野球が中止(他の高校スポーツはすでに中止済み)。 TDRが4月上旬、USJは3/22まで休業を延長し、WHOがようやくパンデミックを宣言。 3/13、スペインとアメリカが非常事態宣言、AppleStore中国以外の全店舗を3/27まで閉店。 3/15、フランス、生活必需品以外の全店閉鎖措置。 こんな状態で大会(が行われるはずだった)日を迎えました。 早々と大会中止が決まっていたので、大会当日になっても喪失感はありませんでした。 むしろ、大会前の調整期間がない(調整する必要がない)ことで、練習は捗った気がします。 それに東京五輪のマラソン代表を決めるレース(男子は3/1の東京マラソン、女子は3/8の名古屋ウイメンズ)が2週続いてTV観戦を楽しめたので、大会中止の精神的ダメージは感じませんでした。 まあ時期的にタイムを狙うレースではないので、最初から肩の力は抜け気味でしたが。 ちなみに代表選考レース、男子は昨年9月のMGCで負けた大迫選手が日本記録を更新して2回目の1億円を獲得して代表内定しました。 女子はMGC3位の小原怜選手が内定候補でしたが1月の大阪国際女子で13位に沈み、MGCでは4位と失敗だった松田瑞生が設定記録をクリアして逆転。 ところが3月の名古屋ウイメンズで勝負に出た一山選手(MGCは6位と失敗だった)が再逆転、小原が泣き松田も泣き、最後の一戦で一山選手が内定をもぎ取りました。 男子の大迫選手も大きなドラマでしたが、女子はそれ以上のドラマが演じられた訳です。 一山選手は国内女子レース最高記録、歴代4位、大迫選手は日本記録。 いずれも9月のMGCで失敗したからこそ出せた記録ですから、一発勝負だけで決めるのではなく残り1枠を複数レースで競う今回の方式は、ひょっとしたら最善の選考方法なのかもしれません。 ただ、この方式になったのは「大人の事情」で、1レースで決めてしまうとそれ以降のレースが消化試合になってスポンサーがつかないという事情からこうなったものなので、怪我の功名ではあるのですが。 それはともかく、本大会の前日の土曜日(3/14)は真冬並みの気温、東京で1.3度の程気温の上にみぞれが舞い、奥多摩では雪が降りました。 なのに皮肉なことに東京で史上最速の桜の開花宣言が出されました。 どうやら前日の夕方に一気に開花が進んだようです。 そして大会当日は9時時点で7.5度と、前日同様3月とは思えない低気温、風はあるけどピーカンの晴れ。 最高気温も10度と、なかなかのマラソン日和。 これで曇れば最高なのですが、それはともかく3月の大会としては(風がやや気になるけど)例外的な走りやすさ。 もし出ていたらいい記録が出せたかも・・・。 まあ、たらればは禁句ですが。 2020.3.15時点ではこんな状態でした。 これから先、主催者から返金があるでしょうから、後日追記します。 そして個人的に気になるのがエントリー済みの長野マラソンです。 まだ1ヶ月ほど先なので開催に向けて努力しているとのことですが・・・。 今年は後泊して温泉三昧の予定なので、例年以上に楽しみにしているのですが、はたして。 (続く) ここからは2020.4.18時点、前回から1ヶ月経過した時に書いています。 結果的には長野マラソンは中止になりました。 それどころか11月のつくばマラソンまで中止になりました。 それが意外ではなく、当然だろうと感じる程、状況は悪化しています。 1ヶ月前はもう少し早めに収束するんじゃないかと思っていましたが、秋どころか来年前半のマラソン大会すら無理ではないか。 いや、何年かかるかという感じになるのかもしれません。 板橋シティの場所につらつら書き続けることではないので、新型コロナ関連の動きは別ページにまとめましたので、そちらをご覧ください。 (ここに書いたこともダブって書いています) 新型コロナ関係はこちら さて、4月17日に主催者からピンクの大型封筒で諸々がポストに届いていました。 左上から中止のお詫びのお手紙、ピンクの封筒の上に使い捨てカイロ、クオカード3枚(2000+2000+300円)、結ばない靴紐、荷物預け用袋、ナンバーカード、参加賞のウエストバッグ、その下に大会プログラム。 右上の手紙には、中止のお詫び、経費を除いた額をQUOカードで返還すること、同封物リスト、決算報告については監査後に大会HPに公表すること、次回は令和3年3月21日の予定であることが書かれていました。 差出人は板橋Cityマラソン実行委員会会長 坂本健となっていましたが、板橋区の区長さんのようです。 同封物は、 1 参加賞(オリジナルウエストポーチ)、入れるところが小さすぎてたぶん使わないかな。 2 参加のご案内(数ページの大会プログラム) 3 ナンバーカード(2枚、チップは入ってない) 4 荷物置き場用ビニール袋(処分するとお金がかかるから送っちゃえということか。でもゴミ袋に重宝するので個人的には嬉しい) 5 協賛・協力団体提供品(各種チラシ、キャタピランという結ばない靴紐) 6 クオカード(手紙に袋が貼り付けてあった) クオカードは2000円が2枚と300円が1枚。 参加費の半額ですが、推測ですが返金は現金だと振込料などがかかりますから、それで郵送できるクオカードにしたのでしょう。 (クオカードを普通郵便で郵送できるのにびっくりでしたが) クオカードの額面は決まっているので、経費を除いた額の中でクオカードの額面と組み合わせられた金額が4300円なのでしょう。 ひょっとしたら返還額はもう少し多かったのかもしれないし、少なかったのかもしれない。 でも、4300円なら参加費のちょうど半額だし、300円という半端なクオカードもあったからこの金額になったのではないかな。 まあ、半額でも返してくれるのは大会主催者の良心と、もう一つは市街地を走るマラソンより河川敷大会の方が経費がかからないのかもしれません。 あるいは中止の決断が早めだったのでキャンセル料が少し安かったとか。 強風中止、震災中止に続いて、3回目の大会中止ですが、この大会がどうのこうのと言ってる場合ではない世界的なウイルスとの戦争状態になりました。 現時点では市民マラソンが再開できる気がしません。 2021年1月の大会がどうなるのかすら不透明で、緊急事態宣言後1ヶ月が経過したゴールデンウイーク明けの5月7日の状況次第でしょう。 私にできるのは三密を避けてなるべく家にいて感染を予防するしかできません。 はたして、今後どうなののでしょうか。 来年のこの大会が平和裏に開催されますように。 |