2008北海道マラソン完走記 前編



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****** 大会データ ******

----- 大会寸評 -----

参加資格がサブフォー(原則)、真夏の開催、給食なしなど、一般市民ランナーが参加できる大会の中では珍しく難易度の高い大会。
しかし、今年の元旦に主催の北海道新聞が制限時間7時間・3万人規模の市民マラソンを目指すと報道するなど、市民マラソン化の動きが急加速し、おそらく今回が4時間制限で開催される最後の大会になるのではないかと思われる。
エリート選手の出場がありテレビ中継もあり、沿道の声援も多いなど、華やかな大会。
夏の北海道を目指せを合い言葉に、きちんと練習をしたランナーだけが完走できるハードルの高さが人気であったが、来年からは大きく様変わりしそうだ。


----- 大会概要 -----

種目:フルマラソンのみ。
最寄り駅:地下鉄南北線 真駒内駅から徒歩15分。一般の部のスタート地点はそこから1km先。
スタート時刻:12時10分
参加者数:出走4723人、完走3005人。
制限時間:40km関門に3時間48分。
関門:5kmごとに40kmまで、その他にも2カ所あり。
参加資格:フル4時間未満、男子はハーフ1時間50分以下、女子はハーフ2時間以下など。
完走率など:、完走率63.6%。昨年は62%、一昨年は52%。気温によって大きく上下する。

----- コースなど -----

ゼッケン枚数:前後
ゼッケン番号順:タイム順。ハーフ等の資格で参加すると後ろの番号になる。
コース:陸連の部は陸連公認コース。公認大会。
真駒内競技場をスタートし折り返し二個所、札幌市内を走るワンウエイコース。
全体的に下り基調の高速コース、スタートは一般と陸連が別の場所から。
コース上トイレ:あり。今年は仮設も見かけた。
アップ場所:競技場内外。
キロ表示:1kmごと。
計測:RCチップ。5kmごとに計測、GTMailsは10kmごと。陸連の部はグロスのみ。
ペースセッター:なし。
スタート順:ゼッケン順(タイム順)
ロスタイム:陸連の部の場合、私は10秒ぐらいだった。最後尾でも30秒ぐらいか。
給水:水とスポーツドリンク。
スペシャル給水:招待選手のみ
給食:なし。
私設エイド:わずかにあり。
スポンジ:あり。
スタート前給水:今年は競技場内にあった。

----- 環境 -----

声援:非常に多い。特に最後の2kmは花道。
仮装:ほとんどなし。
参加賞:Tシャツ(今年は即乾素材、アシックスロゴ入り、デザイン悪し)、ランニングダイアリー。
完走すると完走メダルが貰える。
売店:少ないがある。焼きそば等とアシックスのショップ。
飲食サービス:ゴール後、アリナミンVドリンク、ペットボトルの冷えた水、紙コップでスポーツドリンク、アイシングアイス。お別れパーティあり(今年から2000円)。
参加費:7000円。今年から2000円も上がった。
当日エントリー:なし。
荷物:預かりあり。支給されるビニール袋に入る範囲なので雨天時は折り畳み傘にすること。貴重品は預かりなし。
着替え場所:あり。使ったことがない。
会場トイレ:常設と仮設のみ。大はもちろん小も混む。
プログラム:あり。選手名簿を兼ねた立派なもの。
記録証:後日郵送(2週間後)、5kmごとのグラフ付きの立派なもの。
写真屋:道新スポーツ一社のみ。今年から動画配信サービスが始まり、DVDは高画質先着100名、700円上がって4000円になった。
招待選手:多数

----- 個人データ -----

直前の体重など:前々日が54.2kg/5.0%。
ウエア:薄墨ボックスランパン、NBグレーノースリーブシャツ、NB高機能帽子、靴下はNB5本指滑り止めなし。
天候:晴。気温はスタート時27℃、77%。
トップ通過時の気温は次の通り。
  スタート:晴、気温27.2℃、湿度77%
   5km:晴、気温26℃、湿度65%
  10km:晴、気温28℃、湿度55%
  15km:晴、気温26℃、湿度43%
  20km:晴、気温26℃、湿度49%
  25km:晴、気温30℃、湿度51%
  30km:晴、気温26℃、湿度66%
  35km:晴、気温27℃、湿度58%
  40km:晴、気温26℃、湿度55%
  ゴール:晴、気温28.5℃、湿度64%
その他:シューズはスカイセンサーブリーズ 26cm、レース初使用。

ダメージ:マメと血豆、腰と足全体の筋肉痛。いずれも軽微。最近右足人差し指の指先を痛めることが多い。
今年はダメージは比較的軽微ではあったが、それでも翌日から風邪気味になるなど、負荷は小さくはなかった。
力は出し切った感がある。
【はじめに】

今年の元旦、北海道マラソンの主催者である北海道新聞に道マラが3万人規模、制限時間7時間の市民マラソン化を目指すと大々的に報道された。
しばらく前から制限時間を緩和する動きがあることは知っていたが…。
道マラはどこに行くんだろう。
これもあって今年は参加資格がサブフォーから5時間切りに緩和されると噂されていたが、結局参加資格も関門も昨年と同じだった。
また聞きなので信憑性はともかく、元旦の記事で北海道警察が激怒した(警察への根回しが甘かった)ので今回は今まで通りの制限時間で、という噂もあったが、はたして。
今年のスターターは今まで開会式にも顔を出さなかった女知事が勤めたが、案の定、知事の口からは来年は5時間制限を目指すとはじめて明言した。

東京マラソンバブルでマラソンが金になる(客を呼べる)ことが分かってしまい、その余波は北海道マラソンにまで達してしまったと言っても良いでしょう。
道マラは真夏のフルマラソンという特色があったのだが、このまま制限時間を緩和する方向だと、数年後には秋口に移動する恐れすらある。
もう、そうなったら道マラではない。
制限時間4時間、真夏の開催という、市民ランナーにはちと厳し目だからこそステータスになっていた大会だが、来年以降は大きく様変わりしそうだ。

原油高の影響もありツアー代は値上がりするし、参加費も5000円から7000円と大幅アップ。
いたしかたない気もするが、東京マラソン以降マラソンが金になることが知られてしまい、早くマラソンブームなど去って欲しいと思うのは私だけでしょうかね。
ちなみにフェアウエルパーティも500円から2000円に上がりましたが、これは今までの500円が破格すぎた気がします(出たことないけど)。
いずれにしろ、懐には厳しい話が続いています。


【最近の状態】
昨年秋、大田原で自己ベストを4分ほど更新する3時間31分をマーク、この時はスタートから脇腹痛でリタイヤを考える状態だったのにこのタイム。
こりゃ今シーズンは確実に3時間半を切れる、挑戦4年目にしてついにサブ330か、と思ったけど、マラソンは甘くない。
勝田で3時間32分、東京マラソンで33分と順調に遅くなり、3月の荒川でまた32分、シーズンのベストとワーストの差が1分半(道マラのタイムは除く)という、体調管理は大成功だけど成長は全くしていない結果に終わりました。

ハーフも一回だけ93分台を出したものの、ハーフ96分・フル3時間33分ぐらいというのが現状です。
今年は大きな故障もなく、順調に走って来れましたが、春先の健康診断で血糖値が高いことがわかり、正常範囲内とはいえこれだけ運動して痩せてて、それで血糖値が高いというのはシャレにならないので、あわてて食生活を見直して再検査しました。
それまで朝食抜きで夜にドカ食い、お菓子も夜中まで食べ放題だったのを、わずか一週間ほどですが三食きちんと食べてお菓子も控えるようにしたら、血糖値は正常に戻りました。
このときに糖尿病のことを色々調べていたら、カーボカウントとか糖質制限食という糖尿病の食餌療法を知り、これは良いかもしれないと思って実践してみました。
簡単に言えば炭水化物(正確には糖質)を控える食餌療法で、米、小麦(パンやうどん、パスタなど)、穀物全般(蕎麦なども)などの主食はとらず、肉と魚と野菜のみという食生活です。
これを始めたとたん、みるみる体重が減っていきました。
体重は57kgから53kg、体脂肪は7%から5%と、ちょっと恐ろしいほどの痩せ方です。
この生活をはじめたのが6月ですから、北海道マラソンは主食抜き生活後はじめての大会となります。

また、以前愛用していたゲルフェザーが足に合わなくなり(かかとがルーズ)、ここ数年レースシューズには悩み続けていたのですが、スカイセンサーブリーズという私レベルには丁度いいモデルが出たので、7月に買ってみました。
ところがノーマルラストを買ったら10kmも走らないうちに両方の小指が痛くて走れなくなり、結局一回でゴミ箱行き、改めてワイドモデルを買いなおすと言う授業料を払ったという経緯もあり、このシューズのレースデビューは楽しみでした。

最近は6月第一週の喜多マラソンでフルを走って道マラの練習にするのが慣例ですが、今年はパスしました。
最近は練習で42kmを走れるようになったので、無理に休みを取ってお金を使って練習代わりの大会に出るより、練習で42km走ればいいだけです。
どうせ6月に大会に出ても数字的には良いものは出せるはずがないのですし、記録が狙えないなら大会に出てもあまり意味がありません。(私の場合は)
【大会前日まで】
今年の夏も暑かったけど、8月の後半になって気温の低い雨の日が続きました。
ひょっとして今年こそは涼しい道マラが走れるかな…なんて期待しましたが、やはり私は晴れ男。
結局天気予報は奇麗に道マラの日だけ晴予報。
直前に涼しい日が続くとせっかく暑熱順化の訓練をしたのに身体が戻ってしまいそうで不安でした(でも、さして影響はなかった)。

北海道に向かう前夜、東京は一晩中不気味な雷が鳴り響く不思議な夜でした。
しかし土曜の朝には雨も上がり、8時19分に家を出て羽田に着いたときには日が射してきました。
9時22分空港でチェックイン完了、一年ぶりの飛行機、一年ぶりの北海道。
毎年同じ全日空の62便、B747-400、いつも美人CAさんばかりの全日空、宿は3年連続のすすきののビジネスホテル、もう慣れたもんです。
10月に試験があるので勉強しながら機内へ、昨年は台風上陸で飛行機が飛ぶかどうか直前まで分からなかったのですが、今年はなんの心配もなく北海道に着きました。
新千歳空港からは特急で札幌に向かうのですが、人身事故の影響で欠便が出ており、停車していた12時49分発の特急に乗りましたが、車内は混んでいて暑かった。
余裕を持ってもうすこし早めの飛行機に乗る手もあるのですが、どうせ観光はしないし、あまり早く着いてもねぇ。

13時25分に札幌着、今年は糖質制限をしているので、一切の主食は食べません。
別に糖尿病ではないので食べても良いのですが、やるなら徹底したいので、一切食べません。
ですから、食費がかかってしょうがないし、外食は特に困ります。
アラカルトで頼めるお店ならまだいいけど、定食しかない店では難儀します。
(しかも、ランチタイムではどの店も定食しかないことが多い)
結局初日の昼飯は300gハンバーグ定食のライス抜き、付け合わせのポテトもほとんど食べない(芋類は糖質が多いのでNG)のですから、金がかかります。

食事を済ませたら電車ですすきのに向かい、もう慣れているはずなのに道に迷い(恒例)、常宿化しているホテルに着いたのが14時半。
ここから一駅で受付&ゴールの中島公園なので、歩いて受付会場に向かいました。
ああ、そういえば明日はこの道を走ってゴールするんだな、などと4回目にしてようやくコースが頭に入ってきた感があります。
なにしろ方向音痴なので…。
余談ですが、中島公園に向かう道で、4階建てぐらいのビルのほとんどがソープランド、一階は焼き肉屋というビルがありました。
看板の値段(総額表示)を見たけど、北海道は物価が安いなー、という値段でした。
(行っていません。見ただけです。)

公園に着いたら、例年とは違って、まず隣りのホテルに受付をしにいきました。
受付を済ませてから限定100枚のDVDと新聞の郵送サービスを予約、もう毎年の恒例行事です。
どうせ新聞は大会の翌朝買うんですが、買い忘れた時のために毎年郵送サービスを利用しています。
今年から参加賞のシャツは受付後に貰えるようになりました。
以前はゴール後でしたので、最初は遅いタイムだったので(3時間54分)Lサイズしか残っておらず悔しい思いをしたものです。
タイムを縮めてMサイズをゲットできたときは嬉しかったなぁ。
で、今年のシャツのデザインですが、恐れていた通り今年からスポンサーになったアシックスのロゴが入り、デザインもちょっと…という代物になっちゃいました。
一昨年までのアディダスの安っぽい生地のシャツもイマイチでしたが、今年のはそれ以下。
昨年の厚手の綿シャツが一番格好よかった。
(今年のスタッフ用シャツは昨年のようなデザインだったようです。そっちの方が良いなぁ)
アシックスは大好きなメーカーだけど、今年の東京マラソンもアシックスのロゴが入りデザインもダサダサ、このメーカーはTシャツには手を出さない方が良いような気がする。

15時10分、受付を終えました。
受付が終わると本当にホッとします。
あとは走るだけです。
ホテルを出て、隣りの中島公園(ゴール地点)に「お参り」をしにいきます。恒例です。
まずは入り口に立っている看板を見て、そこから公園内を600mほど入るとゴール地点です。
今年はいつもより設営が遅いようで、まだ規制テープすら貼られていませんでしたしゴール地点もまだまだ作業中という感じでした。
明日はどんなタイムでこのフィニッシュゲートをくぐるのかな、期待と不安を胸に15時40分公園を後にしました。

今年はここから宿まで歩いて帰りました。
電車代節約もあるけど(汗)、今年は糖質を極力取らない食生活をしているので、外食が難しいからどこかで晩飯と明日の朝飯を仕込まないといけないからです。
途中のローカルなコンビニで総菜類を沢山売っていましたので、そこで糖質の低そうなおかずを買い込んで、16時20分に宿に戻りました。

ホテルに戻りエアコンをつけたのですが、どうも冷えません。
…文句を言うのも嫌なので自分で調べたら、室内機のフィルターが汚れていたから取り外してみました。
ちょっと早いけど夕食を食べてから、このホテル自慢の大浴場に向かいます。
道路の向かいに同じホテルの本館があって、そちらにも大浴場があるのですが、今夜は自分の止まっている方の大浴場でさっぱりしました。
さあ、後は明日走るだけ…といいたいけど、部屋のエアコンが効きません。
北海道とはいえ狭いホテルの一室はじっとしているだけで暑くなってきます。
夜7時ぐらいまで窓を開けて我慢していたのですが、このままじゃ暑くて寝れない、そうなったらマラソンがまともに走れない(寝不足には超弱い)。
嫌だったけどフロントに電話して見てもらいましたが直るはずもなく、かといって業者が来てくれるはずもなく、マラソンのために東京から来たのでなんとかしてとお願いしたところ、しばらく経ってからツインルームに空きがあるから、そちらに引っ越して欲しいとなりました。
面倒だけどばらした荷物をまたまとめて引っ越し、ホテルの人が手伝ってくれるとのことでしたが迷惑かけたくないので一人で何回か往復して引っ越し完了。
ようやくこれで快適な夜が過ごせます。

と言いたいけど、ツインの部屋に泊まれて得した♪、という思いは全くありませんでした。
ビジネスホテルのツインってはじめて泊まったけど、使い勝手はシングルより遥かに悪くて、ビジホはシングルに限るという意外なことを思い知らされました。
明日もこの部屋に泊まって良いそうですが、正直シングルに戻りたいのが本音でした。
意外ですね。
まあ、そんな文句もつぶやきながら、テレビでは24時間テレビのエド・はるみさんがマラソンのスタートを切っていました。

結局、この日の晩飯はいつもよりもカロリーも糖質も多めに摂取しましたが、フルマラソンの前日ですから悪くはないでしょ。
からあげ、チキンナゲット(糖質計35g)、シシャモ焼き、こまい焼き魚、サラダ、豆腐(糖質計3g)、クリームブラン、クッキー、チョコ、ピーナツ(糖質計160g)、総合計で糖質は200gぐらいと久々に多めとなりました。
ちなみにおにぎり一個に40gの糖質が入っているので、おにぎりなら5個分、ラーメンなら3杯分ぐらいの量です。
…ちょっと採り過ぎたかしら。
天気予報は相変わらず晴、雨は期待できません。
気温は26〜27℃のようです。
この一週間の低気温はどこへやら、スーパー晴男の面目躍如です。
…この大会に限っては雨で寒いぐらいになって欲しいのですが。

せっかくエアコンの効く部屋に引っ越したのですが、エアコンを入れると冷えすぎるし、消すと暑いという気温だったので、寝冷えを恐れてエアコンは消しました。
さすがに夜は涼しくなりますね。
(後編へ続く)
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