かすみがうらマラソン




開会式。
ステージの中央は有森裕子さん(伴走で参加)。

先導する白バイ隊の紹介とか、
関係各方面に心配りが行き届いた式でした。



参加Tシャツ。MIZUNO製です。
HONOBONO LAKEと書いてありますが、
スポンサーのレイクです。
(ローマ字で書いたところに遠慮が見られる)
Mサイズとフリーサイズの2種類しかなくて、
ゴール後の受け取る時に選びます。
最後の方のランナーはサイズを選べないかも
(好みのサイズが品切れになっているかも)




ゴール後、スタンドで着替えながら撮影。
レイクの女子社員がランナーに声援を送っていました。



折り返しコースではないので、どこがハーフか分らないかもしれない。
そう心配しながら走っていたけど、杞憂であった。

ハーフポイントはブラインドランナーの伴走者の後退地点でもあるようで、1kmごとの距離表示よりも目立っていた。
ハーフポイントでは、係員が時計を見ながらタイムを読み上げていた。
国際盲人マラソンを兼ねている大会なので、ブラインドランナーに対する配慮の一つだ。
私の後ろにブラインドランナーがいたこともあって、係員は大きな声でタイムを読み上げていた。

「2時間15分」

え? 嘘でしょ? なんで、そんなに遅いの? そんなに押さえて走ってないんだけど
それまで1kmごとのスプリットタイムしか見ていなかった私は、予想以上の遅さに戸惑いました。

私の今回のテーマは、自己ベスト更新、イーブンペース、できれば後半を前半より速く走る、40kmからスパートする余力を持つ、の4つ。
今回もGPS付き腕時計を二の腕に巻いて参加しましたが、その時計には、トータルのタイムは表示させないように設定しました。
そのかわり、4時間20分でゴールする仮想ランナーと私との距離を表示させていました。
中間点以降は、4時間20分ペースの仮想ランナーとの距離を縮めることでペースアップする作戦でした。

目標タイムは前半が2時間10分、後半は給食とかストレッチ休憩でのロスタイムも含めて2時間10分。
これなら、実質的には後半の方が元気、という走りになる。
しかも、4時間29分の自己ベストも余裕で更新できる。


ハーフ2時間15分というのが信じられなくて、走りながら時計の設定を変えてスタートからのタイムを見てみました。
2時間5分。
あ、速い速い。予定よりも5分も速い。
速すぎて後半バテそうで作戦としては失敗だけど、遅すぎるよりマシ。
2時間15分じゃ、後半のバテを考えると自己ベスト更新なんて夢になる。
それを考えれば速すぎる方がまだマシってもんだわ。

ところが、ところが、大きな勘違いでした。
レースが終わって家に帰って時計を見直すと、やはりハーフポイントで2時間15分でした。
後になって冷静に考えると、暑さと、前半はアップダウンがあるコース、そして後半は平たんな(一部なだらかな下り)コース設定を考えると、妥当な気もします。
3月の荒川市民で自己ベストを大幅更新したものの、練習不足と終盤バテバテになった自分が許せなくて、保険的な気持ちでエントリーしていた(参加費も安かったし)かすみがうらに出場することにしました。
かすみがうら当日を休暇にして(仕事柄、土日も平常勤務です)、休みの日はLSDをしました。
一夜漬けでは意味がないのは分るけど、荒川市民からの1ヶ月で32km走を3回、36km走を1回と、過去最高の走り込みが出来ました。
禁酒もして、もう完璧。  ・・・のハズだったのに。

今回は初心に戻る意味で単独行動を宣言していました。
もともと運動には一切縁のない人生だったので、マラソンだけでなく草野球もゴルフも縁がありません。
当然、はじめてのマラソン大会(10km)でも単独参加でしたし、今回は初心に戻って誰とも会わないというネクラ行動にしました。

予定よりも早く家を出て、7時57分に最寄り駅の常磐線土浦駅につきました。
スタートまで、まだ2時間もあって、余裕があります。
しかも、この大会はゼッケンもチップも事前に郵送されているので、会場では着替えるだけ。
非常に気が楽です。

会場は川口運動公園。
トイレも数が多くて待ち時間は少ないし、着替えはスタンド(椅子ではなくコンクリの階段)でできるし、アップもコース上でできるし、非常に良い環境です。
開会式では招待選手(伴走)の有森裕子さん指導の体操や、先導する白バイ隊とかの方々の紹介もあって、雰囲気が盛り上がります。

係の人たちも親切でしたし、後でも出てきますが私設エイドの充実ぶりとか、規模は大きいのに手作り感もあって、暖かくてとても良い大会でした。
来年は記録狙いではなく、5時間ファンランって気持ちで沿道の方々にお礼を言いながら参加したいです。
10マイルのスタートを見送り、その10分後がフルのスタートです。
9km付近までフルと10マイルは同じコースを走るのですが、2車線の車道を完全閉鎖して右車線は10マイル、左車線はフルと住み分けできる広さなので、たった10分の時間差でも問題なく走れます。
センターラインには地元の中学生(たぶん)の子(ほとんどが女の子)たちが10マイルは右、フルは左のプラカードを持って誘導してくれています。
この大会は10kmまで給水所がないのが欠点と聞いていたので、私はヒップバッグに水とチョコレート、飴、冷却スプレーを持って走りました。
でも、10km手前で給水所があった気がする。
なんでだろう。記憶違いではないと思うけど?。

今回、ネッククーラーという首筋を冷やす秘密兵器を持参しました。
水を含ませ気化熱で冷やすものですが、効果はバッチリでした。
10km手前で、早くもネッククーラーを取り出して水を含ませ首に巻きました。
ハーフポイントまでは涼しい風が吹いていたので暑さは負担にならなかったのですが、早めの対応で万全を尽くす作戦です。

沿道のガソリンスタンドで、大きな旗を全身を使ってブンブンふって応援している店員さんがいました。
仕事中、そんなに大袈裟に応援して大丈夫なの?。
と思ったけど、考えてみたら車道は完全閉鎖ですからガソリンスタンドは開店休業状態を余儀無くされるわけです。
たぶん営業保証なんてないだろうし、経営者は迷惑してるだろうな。
「でも、店員は雇われ人だから暇になって楽だろ」と思った貴方、それは大間違い。
トイレを借りるランナーも多いだろうし、ガソリンを入れにきた客がトイレを借りるのと違って、レース中だから焦って用を足して汚すランナーもいるだろう。
その掃除をするのは店員さん。

多くの人達に感謝しながら走らなきゃいけないんだけど、なかなか余裕がないのが現実。
でも、態度に表せなくても感謝の気持ちは忘れずに走りたい。
「こっちは金払ってるんだ」という根性で参加するのは、お互いに不幸だと思う。

この大会は、私設エイドもボランティアの方々も、本当に心配りがすごく良い。
例えば、ゴール後にチップを外してくれるボランティアさんがいて、これって初心者にとっては嬉しい。
膝もふくらはぎもパンパンになっている状態で、しゃがんでチップを外すのは辛いから、こういった心配りは嬉しい。
完走証の交付場所でも、渡す時に名前を読んで間違いないように確認してくれていた。
荷物の受け取りでも、受け取り場所に入ったとたん係の人がメガフォンでゼッケン番号を読み上げてくれて、入り口から受け渡しの机にたどりつく間に荷物が出されていて、待ち時間はゼロ。
地域をあげて盛り上がろうという雰囲気と、ランナーのことを考えた大会運営には感動した。
願わくは、10km地点以前での給水所の充実。
5kmあたりには欲しい。暑いことも多い時期だから。


公式の給水所では、エネルゲンと水が豊富に用意されていました。
1ケ所だけエネルゲンが品薄になっていたみたいで、水で薄められていました。
給食はバナナと飴程度。でも私設エイドが充実してます。
梅干し、レンコン(ご当地名物)の煮物、おにぎり、たくわん、果物(オレンジとかレモン)、お茶、氷、コールドスプレーなど。
ありがたかったし、美味しかった。

ネッククーラーしてても、これだけ暑いんだから、帽子もかぶらずに走ったランナーは大変だったでしょうね。
30km過ぎてから、どんどんキツくなってきたけど、なんとか粘りながらストレッチ休憩しつつ走りました。
給水所以外では走り続けた(1回だけ立ち止まった)し、歩かず最後まで走れました。
私設エイドで氷を頂いた時「皆さんが近付くと物凄い熱気がする」と言われました。
自分でも、どんどん熱気が身体にたまってくるのが分ります。
氷を2ついただき首に当てたりしましたが、もうこの時点では氷のように点で冷やす程度では全く利き目がありませんでした。
ネッククーラーや水を含ませたてぬぐいなどのように面で冷やさないと利き目がないぐらい体が熱くなっていました。

GPS付き腕時計は、ずっとトータルタイムを表示させていなかったのですが、38km地点でタイムを見たら4時間10分。
うわー、どう考えても自己ベスト更新は無理だわ。
しかも、この時点ではハーフ2時間5分と勘違いしている状態だったので、後半の落ち込みにがっくりして、思わず歩きそうになっちゃった。
でも、ここで歩いたら「歩かず完走」という目標すら達成できなくなるし、歩き始めたらすぐ5時間ぐらいのペースに落ち込む。
制限時間は6時間と緩いけど、完走が目的ではないから、なんとか粘りながら走り続けました。

私の速度では、30kmあたりから歩くランナーが増えてきます。
でも、今回は熱さのせいか歩いているランナーがいつもより多かったような気がします。
38km以降、今までに私を抜いていった多くのランナーを抜き返しながら走りました。
渋井陽子のサイン入りシャツを着ていたランナーとか、タイガーマスクとか、がしがし抜きました。
・・・がしがし、って言いたいけど、なにしろ相手は歩いているか、走っていても超スローペースだから、抜くと言うよりも勝手に落ちて来る、といった感じです。


ようやく40km。
もうやけくそでスパートしました。
道ばたで嘔吐しているランナーもいましたが、近くに沿道の人がいたので、そのまま横目でみながら通り過ぎました。
41kmからゴールまではキロ5分6秒と、私としてはすごい速さ。
ゴール地点で応援しているレイク(特別協賛企業:金融業)の女性社員に励まされ、ごぼう抜きでゴール。

結果は4時間33分と荒川市民より4分遅かった。
今回のテーマの、自己ベスト更新はダメ、イーブンペースもできず、できれば後半を前半より速く走るってのも失敗、40kmからスパートする余力を持つのだけはなんとか出来ました。

荒川と違って、膝のダメージもなかったし、筋肉痛もさほどなかった。
熱さのせいか頭痛と熱が数日続いたけど、それ以外はたいしてキツくはなかった。
身体より、心がキツいよ。
サブフォーどころか、もう一度4時間半を切るのが悲願ってところまで後退しちゃった。

エントリーが4968人、完走が3787人、完走率76%。
制限時間6時間と緩い割には完走率が低いような気がします。
熱さが原因かもしれません。


知る人ぞ知る有名人、鉄人世界第二位の小島さん(鉄人爺さん)はフル完走975回だそうです。
昨年の荒川では抜かれたけど、今年は追いこしました。

次のフルはつくばかな。
めげずに、もう一度走りなおします。
でも、4時間の壁は厚いなぁ・・・。

会場で物産展みたいなコーナーがあったので、レンコンの煮物とか佃煮各種などをお土産に買ってきました。
大会結果は後日スポーツニッポンで紹介されました。
これって、ちょっと楽しみですよね。
でも、全選手ではないので、フル男子は1200位(3時間50分ぐらい)までしか掲載されません。
あと、伴走ランナーの名前も出ないのも残念です。
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