第65回勝田全国マラソン(2017年1月29日 フル)

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****** 大会データ ******

----- 大会寸評 -----

今年で65回の長い歴史を誇る勝田全国マラソン、そのルーツは東京の渋谷区・神宮に始まったことは意外と知られていない。
風に祟られることもあり小刻みな坂もあるタフなコースながら、沿道の応援や私設エイドが多く都内からも日帰りできる本大会は、サブフォークラスのランナーにはかなりオススメできる。
一定時間を過ぎると歩道走になること、運が悪いとレース中に車を通すために一時停止させられる可能性があるのがやや難であるが、地元事情を考えたら致し方あるまい。
有名選手を招致せず市民ランナー中心の運営方針や地元との融合など、ある意味市民マラソンのよき手本ではなかろうか。

----- 概要 -----

種目:フルマラソン、10km
最寄り駅:勝田駅から徒歩10分ほど。シャトルバスもあるが帰りは待つので歩いたほうがいい。
スタート時刻:フルは10:30。
参加者数:フルマラソンの部14069人、10kmの部7544人、合計21613人
完走率:不明。
制限時間:フルは6時間で計測終了。
関門:あり。
参加資格:特になし。
受付方法:ゼッケン、計測タグ、大会プログラムなどが事前送付され、当日会場で参加賞の乾燥芋や選手名簿を受け取り、フィニッシュ後に完走証とTシャツなどを受け取ります。

----- コース・計測 -----

計測方式:RSタグ。返却不要、記念にもらえます。タイムを書き込めるようになっています。
計測内容:5kmごとと中間点。ネットタイム計測あり。ランナーズアップデート、応援ナビあり。
記録検索:あり。大会HPからリンクあり。
記録証:当日発行。
ペースセッター:なし。
ゼッケン枚数:フルは2枚。
ゼッケン番号順:申告タイム順のようです。

コース:石川運動ひろば発着、ひたちなか市・東海村を走るやや起伏のあるワンウエイコース。公認大会。
コース上トイレ:12カ所あり。
アップ場所:会場周辺で可能。
キロ表示:1kmごと。

スタート順:ブロック順(申告タイム順)。陸連特典は無し。そういう時代になりました。
ロスタイム:Dブロック先頭で2分半程度。
給水:8箇所。水とスポーツドリンク。その他に私設給水が多数あり。
スペシャル給水:なし。
給食:あり。あまり大したものはないが、私設給食が多数あるので公設の貧弱さは気にならない。
私設エイド:多数あり。本大会の大きな美点の一つ。
スポンジ:あり。でも、時期的に活躍するケースは少ないが。
スタート前給水:あり。アミノバリューとポカリ。これは素晴らしい。他大会も見習ってほしい。
ゴール後の飲食サービス:バナナ、ポカリ500ml、ヤクルト。


----- 環境 -----

声援:多い。私設エイドも多数。地元が盛り上げている感が強く伝わる大会。
仮装:そこそこいました。
参加賞:長袖Tシャツ。乾燥芋(完走芋)。
完走賞:なし。フィニッシャーズタオル的なものはなく、参加賞的位置付けです。
参加費:6000円+手数料309円。フルマラソンも10kmも定員に満たなかったようなので、そんなに焦ってエントリーしなくても大丈夫でした。


荷物預かり:あり。100円。貴重品以外のみ。渡された袋に入れる。事前にゼッケン番号を自書する。自分で取りに行く方式なので、置いた場所を覚えておくこと。また袋を縛る紐の色も覚えておくこと。ゼッケンを自書する紙に印をつけておくのもいいかも。
着替え場所:更衣テントあり。使わなかったので混雑度は不明。

会場トイレ:仮設多数、さほど混んでいませんでした。女性はトイレと更衣テントが同じエリアにあり、このエリアは男性立ち入り禁止。こういった配慮はすごいと思います。
プログラム:立派な冊子、当日選手名簿まで頂けます。
写真屋:オールスポーツ。
招待選手:いないのかな?。ゲストランナーはエリック・ワイナイナさん。
気温など:曇りのち晴れ。風は2〜3m、さほど強くなく寒くはなかった。
気温は9度から11度前後で半袖+手袋で十分な気温でした。
曇り予報を信用して厚着した人は暑かったでしょう。

----- 個人データ -----

体重、食生活:前々日の体重61.0kg、体脂肪13.6%。
珍しく風邪もひかず、ベストコンディションでした。
練習は相変わらずイマイチですが、3週間前のハイテクハーフもまあまあだったので、故障復帰後の最好調ではありました。
ウエア:NB高機能帽子、NIKE赤紺半袖シャツ、CW-Xロングタイツ、アシックス紫高サポート靴下、ミズノアームウオーマー(初)、シューズはイダテンの後継エンペラーTR、リストバンド、グレー手袋。
ダメージは左足腿前側全体、右足付け根のチョウケイ靭帯、左足裏痛、腰の広範囲に筋肉痛、両アキレス痛(特に左は広範囲でふくらはぎ全体)、腿裏に弱い痛み。
右足は上の方、左足は全体を痛めた感じ。
あと、両方の肩甲骨も筋肉痛になりました。
マメも左に一個血豆、爪は無事。
痛みから見た感じは、まあ悪くないフォームだったのかもという感じ。
この結果から見てシューズはワンランク安全方向に振るべきかな。

【出場まで】

私はこの大会で鍛えてもらったと思っています。
怪我で長らく走れず、ようやく昨年4年ぶりの出場のはずが風邪でダウン、今年は5年ぶりの出場でしたので気合が入っていました。

エントリーは昨年10月下旬に長引く風邪(結局は風邪+花粉症だった)で体調絶不調中の時期でした。
今年から1000円値上げだそうですが、まあそれでも6000円は今の時代安いといえます。
昨年から前泊するようにしたのですが、今年は予約に出遅れたので水戸の東急インにしました(5130円)。
電車も予約を忘れて1月17日になって予約したら、16:21−17:43と遅めの時間のものしか空いていなかった。
マラソン用の臨時列車のようです。
気合が入っていると言いながらこのテイタラクですが、実は仕事で色々もめ事があったり8月から3ヶ月も風邪が治らず4件の医者に計10回行ったり、マラソンどころではなかったのです。

日帰り圏内で前泊するのは昨年の勝田とつくば以来ですが、両方とも欠場したので実質初の近場前泊です。
お金は多少かかるけど年齢を考えたらもうピークは過ぎているし、すこしでもいい条件で走りたいので前泊にしました。

1月21日、本大会で使うはずのブルックス ローンチ3で近所の公園を10km走ったら、足の甲というか指の骨が痛くなりました(両足の足指骨(上の前)が痛む)。
ハイテクハーフで痛めたままなのかもしれませんが、勝田に備えて丸1週間休足して、ダンベル(アームカール)も自粛しました。
もう自分の体ではなく、貴重品を預かっている感覚です。
で、シューズですがローンチ3がダメならエンペラーTRとなるのですが、TRはハイテクハーフで使って足裏を痛めたのでちょっと履きたくない。
いろいろ考えた結果、今後のことも考えてエンペラーTRをヒールロックで結んで走ってみることにしました。
それでダメならエンペラーは使えないってことです。

結論ですが、エンペラーTRはちょっと今の私の足には厳しいかな。
左足裏を痛めたし、25km以降だいぶ足の付け根が痛んだし。
少しレベルを落としてまたゲルフェザーあたりに戻ってみます。

直前、若干風邪気味になりましたが葛根湯一回で治りました。

【前日とレース内容】

土曜日、16時前に家を出ましたが、明日の天気は絶好っぽい。
ひたち21 1653-1807(3820円、全席指定)で水戸に向かいます。
今の特急は全席指定らしく、座席未指定券だと満席は立つらしいので、早めに買っておくべきだった。
往路は駅で買えばいいとたかをくくっていたら窓口でしか買えなくて、外国人旅行者に混じって窓口で行列してタイムロスしました。
次は往復共に前もって買っておこう。
初近距離宿泊ですが、あと何回走れるかカウントダウンの年齢になっているので、多少お金がかかってもいいや。
後(残りのランナー人生)が少ないと楽です(笑)。

18時半頃ホテルに着きました(水戸東横イン、5130円)。
近くには何もなく、川と駐車場ばかり。
地域格差を感じる風景です。
水戸駅前でこれかぁ。
20時半には準備も終わってまったり、でも風呂が狭いのがなぁ。

久々の東横インでしたが、加湿器があるなど設備はまあまあ。
でもスマホ充電ケーブルはないし、ビジホとしては普通です。

翌朝は6時に起きましたが喉がカラカラ。
加湿付けたのに。
あと、部屋がやや寒かった。
気温は上々、風は3mとやや出る予報に変わっていました。
東横インは無料の朝食が有名ですが、昔はおにぎりと漬物程度でしたが、今はパンもあるしウインナー、サラダなどもあり、おにぎりの他に白米もあり、味噌汁も具沢山。
これで無料は素晴らしい。
7時過ぎに食べ終わって、部屋で出すものを出して、8時18分ホテルを出たら晴れちゃってました。
太陽出ると暑くなるんだよなぁ。

久々に鼻広げるテープ(ブリーズライト)を貼ってみましたが、なかなかよかったです。
勝田までは一駅、電車は混んでなかったけど勝田駅は混んでてなかなか改札までたどり着けません。
8時44分に駅を出て、商店街を歩いていたらおなじみの「勝田マラソン讃歌』が聞こえてきて、少しウルっとしました。
ああ、勝田に戻ってこれたんだ、5年ぶりに。

8時55分に会場入り、天気と気温と風を考えて、思い切って半袖にチェンジ。
会場で長袖から半袖にナンバーカードを付け替え、9時20分に荷物を預けました。
荷物は自分で探す方式なので、渡された紐の色と置いた場所を覚えておきましょう。
防寒用に100均の雨合羽を着ておきました。
軽くアップして30分前にスタートラインに行ったら、なんとすぐ前にペンギンさんが!。
10年ぶり以上、超お懐かしゅうございます。
お元気そうでお若くて何よりでした。

大会名物?のMCも健在、繰り返し流れる勝田マラソン讃歌と名調子のおじさんMCで気持ちが盛り上がります。
5年ぶりに聞く号砲はDブロックでも聞こえました。
花火が上がり、さあスタートです。

スタートロスは2分強、序盤は混んではいるがまあまあ。
そんなに走りにくくはない感じです。

いつも通り腰には水をつけていますが、硬いペットボトルの水が売っていなくてふにゃけたボトルの水を買ったのは失敗でした。
ヴォルビックの空ボトルを持っていくべきだった。
雨合羽はスタート前に脱いでウエストバッグにつけましたが、水のボトルを取ると落ちそうになり、予備に付けていたランニングポンチョを落としてしまいました。
結局、雨合羽は給水のゴミ箱に捨てましたが、次からはなにか考えなければ。
ランニングポンチョを小さくたたんでどこかにつける工夫をしようかな。

キロ5を切る滑り出し、序盤は快調です。
序盤でアームウォーマーは下ろし、中盤で外しました。
やはり半袖で走って正解でした。
手袋はつけたり外したりして調整しました。

陽が差すと暑いが冷たい風が吹くので気持ちいい。
風が心地いいとは、とても1月のマラソンとは思えない。

少し早いけど20km過ぎにゼリーを注入しました。
あとの補給は塩熱タブレット、給食のバナナを2回(計1本)、この程度でもシャリバテは無かった。
ちなみに芍薬桂枝湯は前夜、当日朝、レース後に飲んでおきました。

15km付近の坂からちょっとペースが落ち、23kmの坂で足を使い果した感があります。
序盤で頑張りすぎたのか、いやこれが実力だな。
じわじわペースが落ちます。
後掲のグラフを見ると、坂にやられた様子がよくわかります。
君よ勝田の坂に負け。

25kmを過ぎてから腿つけ根が痛み、ストライドが縮まるのが分かります。
これもグラフにしましたが、25kmあたりから100cmを切っています。
GPSウオッチは便利です。
(グラフの欠落部分はデータが取れなかった部分)

終盤は左ふくらはぎちがヤバイ感じになってきて、脚を壊さないよう大切に走りました。
と言ってもペースダウンはせず、可能な限り速く走ってはいたのですが。

序盤の10kmか13kmでロッキーをかけているコート姿の渋い男性がクールに応援していました。
目が合うと下のほうで手を軽く揚げるだけ、それも無言で笑顔も見せずに。
側には「35kmで待っている」とのボードが。
こんな応援も嬉しいものです。

35kmで再会したロッキーおじさんは相変わらずクールで、往路より少しだけ手を上に上げつつもクールさは保ったまま、かっこよかったです。

最後は両アキレス上が壊れるかと思った。
壊さないよう走ったというか、もう脚も動かなかったのですが。

序盤で抜かれた被り物にも追いつけなかった。
私のレースは序盤でバンバン抜かれるけど最後は抜き返すのが真骨頂なのですが、最近は抜かれっぱなしです。
まあ、一昨年のさいたま辺りに比べたら最後は少しは粘れたかな。

必死にスパートしたつもりだけど、タイムは正直です。
ラスト数キロは時計を見ずにひたすら走ったけど、相当ペースは落ちていました。
駆け込んだゴールでヤクルトを飲みポカリをもらってTシャツと完走証を受け取ったら、タイムはネットで3時間47分。
あわよくば40分切り、最低でも45分は切らなきゃと思っていたのですが・・・。
この天候で体調も良くて47分か・・・。
2015道マラが3時間46分でしたが、勝田の坂のキツさを考えても夏マラソンと冬マラソンは気温がダンチだしなあ。
これだけ頑張って道マラ以下かと思うとなんとも・・・。
まあ力は出し尽くした。

身体がおかしくなる前に脚が動かなくなった、最近はそんな感じばかりです。
エンペラーTRは悪くはないけど、このタイムならフェザーに戻したほうが吉でしょうね。
ダメージも足裏に残るなど、ちょっと相性も悪いようです。
しかし、これだけ神経すり減らして体をいたわって、このタイムか。
まあ腐らず走ろう。
それしかない。

着替えてから売店会場に移動してお土産の乾燥芋を買い、けんちん蕎麦を食べました。
シャトルバスはだいぶ遅れているようだったので歩いて駅に向かいました。
帰りの電車が来るまでだいぶ待ったので、来年は30分ぐらい早い列車を予約しよう。

あちこちダメージが残ったのですが、それだけ体がなまっていたのでしょう。
フルは8月の道マラ以来だし、この一年はいろいろありすぎた。
まあそれも人生、腐らず次に向かって走ります。
マラソンはどんなタイムでも完走したら合格点、そう勝手に決めています。
普段は出せないペースで42km走をしたのですから、いい鍛錬ができたと思えばいいのです。
【写真と記録】

タイムは(自己計測ネットタイム)です

距離 ペース  ピッチ ストライド
(?は計測漏れによる推定です)
1 0:05:21  103 113 
2 0:05:06?   
3 0:05:06?   
4 0:05:06? 106 142
5 0:05:20  106 143 
6 0:05:09  106 142 
7 0:05:13  105 142 
8 0:05:06  107 144 
9 0:05:11  107 145 
10 0:05:11  107 143 
11 0:05:15?   
12 0:05:15? 106 142
13 0:05:05    
14 0:05:05  107 138
15 0:05:26  102 145 
16 0:05:09?   
17 0:05:09? 105 141
18 0:05:20  103 143 
19 0:05:16  104 101 
20 0:05:15  103  
21 0:05:23?   
22 0:05:23? 102 143
23 0:05:29  101 139
24 0:05:20?   
25 0:05:20? 101 153
26 0:05:29  99 147 
27 0:05:32?   
28 0:05:32? 98 131
29 0:05:25?   
30 0:05:25? 98 147
31 0:05:33?   
32 0:05:33? 97 151
33 0:05:40  97 147
34 0:05:43  95 147 
35 0:05:44  93 148 
36 0:05:38?   
37 0:05:38?   
38 0:05:38? 95 147
39 0:05:44  95 144 
40 0:05:35  95 148 
41 0:06:30  94 148 
42 0:05:51  95 152 

goal 3:47:30

前半 1:50:09
後半 1:54:35






勝田に向かう特急です。今夜は水戸伯です。




今夜の宿です。




部屋、妙に四角い。




翌朝の窓の外、川と駐車場ばかり。




水戸駅。



勝田駅の改札、混んでます。



勝田駅の外、ランナーだらけ。




大会賛歌、君よ勝田の風になれが流れていました。ちょっとうるっときた。5年ぶりですから。




この商店街がスタート地点です。




ここがフィニッシュ地点です。さて何時間で帰れるか。




フィニッシュ後の会場風景、いい天気です。




隣の物販会場に移動してけんちんそばを食べました。500円。




ペース表。みごとに尻下がりです。




歩幅はスピードに反比例して狭くなっています。




これはお土産に買った丸干しの乾燥芋。




こちらが参加賞の乾燥芋、長袖Tシャツ、フィニッシュ後にもらったポカリのゼリーと選手名簿。
豪華な大会プログラム(写っていない)は事前送付でした。




青線がペース、緑の山が高低差。
前半は高低差に比例してタイムが上下していますが、23km付近の坂から前提的にペースが下がっているのがわかります。




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