大田原マラソン完走記(2008年)



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****** 大会データ ****** ----- 大会寸評 -----
大田原市内を2周する比較的フラットなコース。
参加資格が4時間以内で給食はなし、給水も5kmごとと全体に厳しめの条件で、参加者のレベルもやや高い。
比較的競技色の強い大会で一般ランナーもスペシャルドリンクを置けるなどのサービスもある反面、仮装ランナーはほとんど見かけないなど、独特の雰囲気がある。
なめこ汁サービスなどがあり、小規模大会ながらお祭り感があふれ、大会関係者も親切、運営もしっかりしている。
例に漏れず昨今のマラソンバブルで参加者が急増しており、来年以降も増えた場合、その対応が問題となるかもしれない。
(会場のキャパはまだ余裕があるが、会場は駅から遠く、シャトルバスの送迎時間がかかると辛い。新幹線は1時間に1本しか来ない。)

----- 概要 -----

種目:フルマラソン、10km
車椅子マラソン(10km)も行われていましたが、別大会との位置づけらしくプログラムには記載なし。
最寄り駅:東北新幹線 那須塩原からシャトルバスで30分ぐらい、あと西那須野駅にもシャトルバス運行あり、両方とも無料。
スタート時刻:フルマラソンは10:40
参加者数:総数2819人、昨年の2320人より501人と今年も大幅増。
(昨年は一昨年より280人増)、今年のマラソン参加者は1885人(過去最多更新)
制限時間:マラソンは4時間。ただし関門閉鎖後も計時は4時間20分まで行うらしい。
10kmは60分
関門:あり。マラソンは15.4km1時間30分、35.4km3時間20分。
10kmの部は3km18分。
参加資格:マラソンは4時間内で走れる人
完走率など:不明ですが、完走者は1223人、内男子は1098人のようです。

----- コースなど -----

ゼッケン枚数:前後
ゼッケン番号順:不明(申し込み順かな?)。
コース:陸連公認コース、公認大会。
大田原市内を2周回するコース。
スタート〜12kmまで下り、13km〜21kmが上り、21km〜33kmが下り、33km〜ゴールが上り、高低差は40mぐらい。
混雑は序盤に若干。
ハイスピードコースと言ってもいいでしょうけど、前半で消耗すると後半の上りはこたえるかも。
コース上トイレ:3.5km、10km、15.3km、20.4km、23.5km、30km、35.3km、40.4km。トイレまであと○kmの表示あり。
アップ場所:競技場内および近傍の道路。
競技場外周にジョギングコースがあったが、そこが使えるかは不明。
競技場内は10km車いすの部がフィニッシュするまではトラックは一部しか使えないが、車いすの部終了と同時に全面開放される。
このあたりの手際は見事で、アップの重要性を理解してくれているのが嬉しい。
キロ表示:5kmごと。35km以降は、あと5km〜あと1km表示もあり。
計測:RCチップ。10kmごととハーフ。ネットタイム計測はない。
GTMailsあり、10kmごととハーフポイント。
ペースセッター:あり。3時間と3時間半。
スタート順:陸連の部は早く並んだ順。一般の部は不明。
ロスタイム:私の場所(陸連の部の真ん中当たり)で5秒ぐらい。
給水:10kmから5kmごと。全部水とDAKARAというドリンクで、DAKARA(カラダバランス飲料とかいうヤツ)は、ゼリーみたいな蓋付きアルミパックに入っているので飲みやすい(蓋は取って置いてある)。
最初の給水(10km)から両方置いてあります。
DAKARAは2周目は品切れの所があった。
また、どの給水もスペシャルドリンクの方が先にある。
給水間隔は5kmとやや長め。
スペシャル給水:一般ランナーも利用可能(飲み物のみ)。これはめずらしい。
給食:なし
私設エイド:バナナを配っているところがあった。
周回コースなので二回通過する場所でしたが、二周目もまだ品切れになっていなかった。
スポンジ:6.5km、12.5km、17.5km、22.5km、26.5km、32.5km、37.5km。
スタート前給水:見当たらなかった。

----- 環境 -----

声援:ぽつぽつと。数は少ないが熱心で嬉しい。
仮装:今年は見かけなかったが、仮装して楽しむ雰囲気ではないです。
参加賞:ミズノの即乾Tシャツ(今年は若干デザインを変えていた)、米300g(なすそだち/大田原産コシヒカリ)、WGHというアミノ酸サプリの見本、絵馬、温泉無料入浴券(送迎等はない。入浴料の無料券のみ。対象温泉は6個所)。
シャツサイズはMとLとO。ゴール後チップと引き換えなので私のような遅いランナーはLサイズしか残っていないかと心配したがちゃんとMサイズが残っていました。
売店:スポーツ用品2店、うどん、パン、お土産、おでんなどがある。
飲食サービス:ゴール後、紙コップのスポーツドリンク、麦茶、フルーツジュース(缶入り)がもらえます。
あと、なめこ汁と安倍川餅が振る舞われますが、引き換え券不用なので戻ってきてすぐ頂けます。
あと、選手限定ではないけど豚肉バーベキュー100kgの試食会がありました。長蛇の列でした。
参加費:3000円。安いです。
荷物:預かりなし。コインロッカーあり(100円入れるが戻ってくる。レース中は鍵を係員に預けるシステムなので鍵を持って走らなくて良い)。
着替え場所:会場内の体育館にあり。トイレもあるが混んでいる。洗面所がありお湯が使えるから走ったあとの体拭きに便利。
ただし土足厳禁なので荷物の所に行くのにいちいちシューズを脱ぐのが面倒なので、貴重品はロッカー、大きな荷物は体育館、身の周りの品(アップ用のポンチョや水)は競技場スタンドに分散すると便利。
会場トイレ:仮設含め数カ所にあるが、どこも混んでいた。
プログラム:選手名簿兼用の立派な本。選手名簿はゼッケン順と氏名順の両方を掲載しており知人を探すのに便利。
記録証:後日郵送。
土曜日にハガキタイプのものが届きました。
10kmごととハーフのスプリットとラップ、通過順位が書いてあるので親切。
陸連の記録証は別に届きました。
昨年は毎日新聞の大田原マラソン特集号が同封されていましたが、今年は無かったです
写真屋:オールスポーツ。
招待選手:あり

----- 個人データ -----

直前の体重など:前々日が54.4kg/6.7%。前日が55.2kg/6.1%。
ウエア:CW-Xロングタイツ、adidas長袖黒シャツ、NB高機能帽子、靴下はNB5本指滑り止めなし。
天候:晴。気温はスタート前10℃、湿度50%、風1.5m(微風)。
その他:シューズはスカイセンサーブリーズ 26cm。
ダメージ:右親指爪の左横付近に皮膚の違和感(軽症)、両足ふくらはぎ筋肉痛(軽症)、両足裏痛(特に右足)が数日続きました。
激走した割には比較的ダメージが少なかったが、最近足裏を痛めるのが気にはなる。
<レース前の状況>
仕事上の立場が変わってきて、責任が重くなってきたこと、また新たな資格試験への挑戦(合格は無理っぽい)を始めたことなどで、今シーズンは現状維持が目標です。
また、6月から糖質を極力摂らない低糖質生活を続けています。
主食は一切食べません。米、パン、麺類は食べない。
肉、魚、野菜、豆腐がメインです。
この食生活とマラソンの関係やいかに。

8月の北海道マラソンは昨年より1分遅い3時間39分、10月の高島平20kmは昨年より1分半遅いなど昨年より退化しているのは食生活のせいか、はたまたモチベーション(昨年は高かった)のせいか。
いずれにしろ、今回の大田原は目標3時間40分以内(8月の道マラはさすがに超えたい)、35分切れたら満足と考えていました。
そんな状態ですから練習も少なく、月間走行距離も200km前後、昨年11月から毎月1回は大会か練習で42kmを走るというのも、8月の北海道マラソンを最後に途切れた状態です。
結局、11月に30kmロングジョグを1回こなした他は、いつもの10kmジョグがメイン、時々15km前後走る程度。
一応、昔からの自分との約束で、練習で30kmを走れないとフルには出ない、というのがあるので、その約束だけは守りました。

いずれにしろ、今までの貯金(夏前に道マラ目指して走り込んだ時の)を使うしかない状態でした。

こんな感じでしたから、秋の行楽シーズンなのに新幹線の予約をするのを忘れて遅くなり、なんとか指定席は取れましたが窓側は帰りしか取れなかったし、GTmailsも気がついたら締め切り後。
まあいいか。
どうせ記録は出ないんだから。
(GTmailsは後で後悔した。)

ちなみに、高島平20kmで昨年より1分半遅かったのは、昨年は高島平を完走して仙台国際ハーフの出場権ゲットという大きな目標があったからです。
今年の高島平は完走できれば嬉しいかな(仙台の参加資格もゆるくなったし)という程度にまで気持ちは落ちていました。
それでも北海道と高島平は私にとっては宝物、真剣に力を出し尽くしましたけど。


ここ数年課題となっているフォーム改善ですが、最近は諦め気味です。
重心が後ろに残るのであごを引くことと、腕ふりがだらしなく両脇に広がる上にこぶしが上がりすぎることを改善したいのですが…。

まず腕ですが脇を締めるために指の爪が上に向くまでねじってみました(ネットで見た小出監督のアドバイス)。
また、重心の改善は目線を手前にすることで改善を試みています。
しかし、両方とも何回か試してみてはいるのですが、8月の北海道の動画を見ても10月の高島平の写真を見ても、大きく改善されたようには見えません。
もう今回は開き直って、腕ふりは自由にすることにしました。
右腕の曲がる角度が急すぎてこぶしが顔近くまで来るとか、左腕が大きく胴体から離れるとか、もう気にしません。
でも、後ろ重心だけは確実にロスになっているはずなので、それだけは意識しながら走ろうと決めました。

2005年1月の勝田から狙い続けている3時間半切りですが、もう4シーズン目です。
今シーズンは現状維持が目標ですので、期待はしません。
正直言って、今回のように実りの期待できない大会に出るのは少し気が重い気もしました。
やはりマラソンは練習が全て、努力していないマラソンは楽しめそうにありません。
努力しなきゃ結果も伴わないだろうしね。
GTmailsを忘れたり新幹線の切符を買うのが遅くなったりしたのも、こういった心理の現れだと思います。
でも、今は人生の中でマラソンは二の次という時期なんだから、それも含めて肩の力を抜いてマラソンを楽しもう、そんな気持ちでした。
<レース当日>
予約した新幹線(往復とも指定席、東京7:40発、那須塩原15:30発)は、たしか昨年と同じです。
朝5:15に携帯の目覚ましで目が覚めました。
こんにゃくラーメン、ウインナ、薩摩揚げなどで朝飯を済ませ、6:27に家を出てコンビニでウイダーインゼリーマルチミネラル(炭水化物20g)を買いました。
ゴールしてからのご褒美として、コンビニでミニホットケーキを買ってあります。
ゴール後に食べるつもりです。
(が、結局夜まで食べる気になれなかった。)
(糖質40gと多いので、この類の食品は最近避けています。)

7:09東京駅着、7:14新幹線ホーム着、新幹線はほぼ満席、車中でウイダーインマルチミネラル(糖質20g)を補給、あとは水を多少飲むだけです。
ここ数戦、当日朝以降の水分摂取は控えめにしています(トイレに行きたくなるから)。
そのかわり、数日前から水分多めに摂っています。

さあ、那須塩原に着きました。
昔、仕事で日帰り出張していた駅です。
昨年久々に来た時は懐かしさもあったけど、もう今年は昔の想い出などよりもマラソンで頭は一杯です。
天気は快晴、空気はひんやり、送迎バスが何台もランナーを待っています。
8:59にバスが発車、9:22に会場に到着。
朝なので渋滞もなく早かった。
早速体育館内で受付、その横で陸連記録証の申し込み(無料で送ってくれる)。
あ、陸連番号って何番だったっけ…。うろ覚えで書き込む。

体育館内にもトイレがありました(昨年はないと思っていた)が、トイレは既設も仮設もどこもやや混んでいました。

体育館は土足禁止で出入りが面倒なので、今年は大きな荷物は体育館に置き、アップ用の上着とかポンチョとかは競技場の芝生席に置きました。
これは大正解でした。
来年からは貴重品をロッカーに入れると完璧ですね。
ロッカーは100円かかるけど戻ってくるし、ロッカーキーは受付に預けるので試合中の邪魔にはならないし。


上着とポンチョ他を持って外の仮設トイレに並んで、競技場観客席の芝生に第二陣地を設営。
でも、日差しがあったしポンチョは使いませんでした。

アップは競技場内外が使えますし、競技場外周にはジョギングコースがあるようです(使っていいかどうかは未確認)。
また車いす10kmがフィニッシュしたら係りの人がすみやかにトラックを全面的に解放してアップに使えるので、このあたりはランナーにはありがたい配慮です。

朝からスタート前までは水控えめにしたせいか、レース中はトイレなしで済みました。
そういえばレース中、沿道で立ちションしてるのが数人いたな…
やめようよ、立ちションは。
私もしたことがある(しかも何回も)、でも、やめようよ。
そこまでしてタイムを縮めるのは…

アップはトイレの順番待ちに時間を取られて不足気味でした。
競技場に戻って軽く走っているうちに、早くもスタートの位置取りをしているようなので、私もスタートラインに並びました。
陸連の部での出走なのに、長袖にロングタイツに手袋、しかも腰にはペットボトルを差したウエストバッグ、重装備で正直浮いていたでしょうね。
そう、私はいまだに丸腰でフルマラソンを走れないヘタレランナーです。

スタート30分ぐらい前に聞いたアナウンスでは、気温10℃、湿度50%、風は1.5m。
スタートラインでは黒の長袖ウエアの背中に日光が当たって暑く感じます。
こりゃ黒の長袖なんて大失敗だな、しかも日焼け止めも塗らなかったし。
(結果的には問題なかった)

スタート前、横にいた女性がずーっとおしゃべりしていて閉口しました。
スタート前の数分ぐらい集中させてほしい。
仲間のうわさ話は他所でやって欲しい。
さすがに号砲10秒前には黙ってくれたけど、それまではうるさくて係員の声が聞こえませんでした。
<レース>
号砲。
昨年はスタート直後に脇腹痛が出て、最初の30分はリタイヤすることしか考えられない最低の出だしだったけど、今年はまあ順調なスタートでした。
ちょっとオーバーペースなのか早くも足に不安感を感じながらでしたが、ペースは落とさずそのまま走りました。
スタート前に気がついたのですが、この大会は3時間と3時間半のペースセッターがいます。
まあ今回の私は3時間半を狙える状態でもないし、他人事ですが(と、この時は思っていた)。

陸連の部で前方からのスタートでしたから、序盤は嫌ってほど抜かれました。
それでも焦ったりはしないのは、もう20回以上フルを走った経験でしょうね(自分で言うな)。
序盤で頑張りすぎて後半足が止まったランナーを何人も見ていますから。
マラソンは30kmからが本番、そこまでに消耗するのは完全な失敗レースです。

この大会、距離表示が5kmごとと少ないのが残念です。
5kmの通過が24分46秒、かなりのハイペースです(当社比)。
私の足でキロ5分を切ると、まず確実に後半足にきます。
いつもなら少しペースダウンして様子見をするのですが、今回は全て足任せで走ります。
どうせ後半落ちて「残念でした」って結果になると思うけど、今回はそれでも良いんです。

3時間半のペースセッターと、それに付いて走る集団には早々と抜かれました。
完全なイーブンペースなら私を抜くはずがないのですが、やはり一般的なペースということで前半に貯金しておくようです。
一瞬付いていこうかな、それで潰れても今回はいいかな、とも思いましたが、やはり自分の足に任せることにしました。
遠ざかるペースセッターを見ながら、来年はあの集団に付いていけると良いんだけどなぁ、などと考えていました。
結果論ですが、付いて行かなくて正解だったと思います。
自分のペースが一番だし、序盤に走りが乗らないのは私のクセですから、無理して付いていったら潰れて後悔だけが残ったと思います。

10kmのラップが24分42秒、まだハイペース(当社比)が続いています。
このペースだと昨年の北海道マラソンのように20km手前で膝が壊れて後半大崩れかなー、と思いながら走っていました。
給水は5kmごとですが、序盤は自分の持っていった水を飲んでいました。
天気は晴れ、風はほぼ無風。
レースを通じて、袖をまくり手袋も外していた時間が多かったけど日影では寒かったし、途中で曇ったら手袋が必要な気温でしたし、温度調整できるという意味で今回のウエア選択は成功でした。

15kmのラップが24分48秒、ひょっとして凄い好記録かも…という気持ちが頭をよぎりはじめました。

20kmのラップは25分7秒、案の定キロ5分をオーバーしてきました。
でも、まだ足はさほどダメージがありません。
このままズルズル落ちるのは悔しい。
終盤どうなるか分らないけど、勝負するか。
どうせ期待しないで臨んだレース、ここまでの展開から考えて終盤に潰れても後悔はしないだろう。
結果的にはこのラップ(キロ5分越え)で気合いが入りました。

20km付近で左ふくらはぎがつりそうになってきました。
もうダメか。
ふくらはぎがつりそうになるのは、今までめったに起きていません。
低糖質食で高タンパクになるとミネラル分が消費されるので、サプリでミネラルは補給しているのですが、それでも足りないのかな。
これもあって20kmからは給水でスポーツドリンクだけを摂るようにしました。
スポーツドリンクというか、DAKARAという飲料で、ゼリーみたいなレトルトパックのような容器に入っているので飲みやすいです。

ハーフの通過点が1:44:39秒、後半のバテを考えると油断はできないし、余裕もありません。
しかし、25kmのラップは24分16秒、素晴らしい数字です。
こりゃ夢の3時間半が本当に達成できるかもしれない。
何度も挑戦して届かなかった、3時間半が近づいてきたような気がします。

25kmの給水でもDAKARAを飲みました。
スタミナ的には最後まで持ちそうです。
足も、今のところ大きな問題はなさそうです。

このコースは、周回するコースなんですが、ゆるやかな上りがあったはずです。
二周しますから当然上りも二回走るのですが、昨年は後半の上り坂が向かい風で苦戦した思い出があります。
ところが今年はどこから坂なのか分らないぐらい調子が良いんです。
びっくりするぐらい気持ちよく走れます。

30kmのラップが24分20秒、もう3時間半は完全に射程内です。 30kmの給水ではDAKARAが品切れで水を飲みました。
いつもなら25km過ぎに持っていったゼリーを補給するのですが、今回は無補給でもいけそうです。
でも、30km給水が水だけだったので、安全策としてゼリーを補給しました。
いつものバナナ味、ねとーっとした強烈な甘みが口に広がります。

私設エイドはバナナを配っている家族がいました。
私は二回とも頂かずに通過しました(周回コースなので二回通る)。

相変わらず調子よく走れます。
こんなレースは2003年のつくば以来、ひょっとしたら過去最高のレースになる予感すらしています。
ただ、これだけ良い数字なのに3時間半のペースセッター集団が見えないのが不安です。
この集団に追いつければ、もう3時間半は手にしたも同然でしょう。

35kmでDAKARAを補給、そういえば15km付近だったかDAKARAを頭からかぶりながら走っている人がいました。
最初は水と勘違いしているのかと思ったけど、飲んでからも身体にかけているんですよね…。
意味不明。ベタつくだけなのに。スポンジエイドもあるのに。

35kmのラップは24分14秒と、信じられないハイスピードです(当社比)。
35kmを過ぎてから、先の方になにやら集団が見えたような気がします。
もうこの付近では抜きまくりです。
序盤に飛ばしてバテたランナー達を何人抜いたか分らない。
そして、遠くに見えていた集団が近付いてきました。
まばらだった選手が、そこだけ走路一杯に溢れている集団、3時間半のペースセッターと、それに付いて走るランナー達です。

追いついた。
ついに、追いついた。
体中に充実感というか、なにやら沸きだしてくるのが感じられます。
よっしゃ!、という手応えです。

集団に付いていくことなど考えず(ペースを落とすことになるから)、集団をかき分けて一気に抜き去りました。
抜く途中、集団に「みんな頑張れ」と声をかけようとしたのですが、恥ずかしいのでやめました。
…もしこの集団に追いつかれるようなら3時間半は夢で終わるな。
いや、大丈夫。
追いつかれないさ。
自分に言い聞かせながら先を目指します。

自分でもビックリするぐらい快調です。
二周回目は上り坂を意識して走っていたのですが、ダラダラ続く上り坂でもペースが落ちている ようには感じません。
後半のほうがスピードアップしているのがタイムからも身体感覚からも分ります。

35kmからは、あと○kmの表示になります。
あと7km、さすがに少しペースダウンしているような気がしますが、それでもしっかり走れています。
3時間半集団に追いつかれる気は全くしなくなりました。
もう3時間半切りは確定、どれだけタイムが縮まるかという勢いです。

さすがに最後の数キロは長く感じます。
周回路を終えて広い道路に戻ってきました。
もう少しです。

だいぶ葉が落ちたとはいえ、街路樹のイチョウの黄色い葉が綺麗です。
この景色は3時間半切りの思い出として脳裏に焼き付くんだろうな、そんなことを 考えながら走っていました。

最後の交差点を左折してからは昨年同様向かい風が強めで、帽子を飛ばされないように後ろ向きにかぶりました(日差しは前からだったので眩しかったが)。
最後の給水の40kmでは水を取って少しだけ口にしました。
昨年はこの給水でバテバテになって思わず歩いたのに、今年はスピードを落とすことすらありません。

最後の数キロは時計を見ずにとにかく必死で走るだけです。
あと1kmの表示を過ぎてしばらくしたら、沿道の人が「あと2kmだよ!」と声をかけていました。
違うだろ、と思っていたのですが、まだゴールが近付かないので私の見間違いだったようです。
やがて、競技場が近付いてきました。
もう必死の形相でスパートです。
ゴールの時計は3時間26分台が終わろうとしていました。
よし、27分台は確実だ!。
いつもなら駆け込むだけのゴールですが、今回だけは両手を突き上げてバンザイしながらのフィニッシュ!。
なれないことをしたから、ゴールマットの上でバランスを崩しそうになりました。

手元の時計では3時間27分18秒、たぶん正式結果は19秒か20秒でしょう(と思ったら17秒で嬉しかった)。
大満足。
望外の好記録、タイムを別にしても人生最高のレースだったかもしれません。

序盤からいいペースで走れ、20kmで少しダレたのがいい刺激になってペースアップ、沿道の応援に笑顔で手を振る余裕もあって、トイレ休憩もなし。
当然、歩いたり立ち止まるどころか、給水所付近でも歩を緩めることすらなく42.195km全てを全力で走りきれて、30km過ぎてからも足が自然と前に出る。
35km過ぎにペースセッターと多くのランナーに追いついて、そして一気に抜く、あの充実感。
いつも苦しむ残り数キロを、苦しみながらも楽しく全力でしっかり走れた喜び。
そして、3時間半切りを目指して4年目、ついに切れた3時間半の大きな壁。
期待も自信もなかった大会なのに、この内容、この数字。
いつもは自己ベストを更新しても反省点や物足りなさが残るのですが、今回は別。
私の性格から100点満点は出せないけど、それでも98点は付けていいでしょう。
最高のレースでした。
文句なし。

とはいっても、ゴール直後は喜ぶ余裕はなく、まず水分補給。
スポーツドリンク(アミノバリューだったかな)を紙コップで数杯、缶の野菜ジュースを飲んでベンチに座ってチップを外し、参加賞のシャツを貰いました(Mサイズもまだ残っていた)。
飲み物は麦茶もありました。
これだけ無料飲料の種類が多いのは嬉しいです。

それから競技場芝生席に置いた荷物を取って、これまた無料のなめこ汁を頂きました。
具沢山です。
安倍川餅だったかな?もありましたが、これはパス。
あと、ランナー限定ではなかったけど豚肉100kg(100gではない)を使ったバーベキューが大人気でした(無料)。
早々と品切れになっていたようです。

体育館に戻り、まず更衣室の水場でお湯で顔を洗ってさっぱりしてから着替えて、すぐに競技場に戻りました。
記念にフィニッシュラインをランナー側の目線から撮影しておきたかったんです。
スタートして4時間が経過、まだぽつぽつとランナーが戻ってきていました。
少し曇ってきていて、急に気温が下がってきました。
スポーツ店の出店で5本指ソックスを二足購入、もう時間がないのでシャトルバス乗り場に向かいました。
帰りは西那須野行きと那須塩原行きがあるので間違えないように要注意です。
係員の人の努力もあって、14:57に那須塩原駅行きバスが発車、駅到着は15:27ぐらい、エスカレータを駆け上がりホームで停まっていた新幹線にギリでセーフ。
発車までは2分あったようですが、ギリギリ。
もう一本遅い電車だと寒くなるし、かといって私の足ではこれが精一杯だし、来年の帰りの新幹線をどうするか悩むところです。


望外の好結果でしたが、いい条件が重なったのでしょう。
一番大きな要素は、おそらく重心の修正だと思います。
今まで顔が上を向いて、結果後頭部が落ちて上体が後ろに残って足が先行していたのがようやく修正できたのでしょう。
ただ、どうして今までそれができなかったのか、今回なぜあんなに気持ちよく走れたのか、まだあの走りを身につけてはいないので、これからの練習できちんと自分の物にしていかなきゃいけないですね。

昨年に続いて大田原で自己ベスト更新となりました。
昨シーズンはこの大会以降尻すぼみでしたが、今年もそうなりそうな予感がしてます。
まずは、もう一度3時間半を切ること、それを達成してから3時間25分へ挑戦していきたいと思います。

オールスポーツに写真が3枚写っていましたが、今までにないいいフォームでした。
結果が良かったからではなく、本当にフォームが修正できていたから形もタイムも良かったんでしょうね。

この大会は記録証が後日郵送だし今回はGTmailsを忘れたので、火曜日にRUNNETで速報数値を知るまでは実感が湧きませんでした。
速報値を見て、じわーっと嬉しさがこみ上げて、3時半切りを実感できました。
自分の時計より1秒だけ速くて3時間27分17秒でしたが、そのたった1秒が宝物のように感じました。
今もじわーっとした喜びが満ちています。

その後、長年出ようかどうしようか迷っていた長野マラソンにエントリーしました。
3時間半を切れたのでご褒美ということと、長野に出るのが一つの区切りのような気がしたからです。
長野のエントリー画面の自己ベストの欄に3時間29分と入力してしまい、あわてて27分に修正した時に嬉しさを感じました。
サブフォー達成した後、大会エントリー画面の自己ベスト欄の時間が4時間台から3時間台になった時の喜びを思い出しました。



3時間半は大きな壁でした。
おそらくキリのいい数字としてはこれが人生最後でしょう。
(サブスリーは客観的に見て無理でしょう。でも諦めてはいませんが。)
大きな区切りでしたが、これは通過点です。
マラソンが一段と楽しくなってきました。
マラソンの難しさも分かってきたような気がします。
そして、マラソンは私の人生の中で大きな宝物だということも、改めて感じました。

<写真とデータ>

東京駅にて。



那須塩原駅から見る風景。
空気は冷たく、澄んでいます。



会場まで遠いのでシャトルバスが何台も待っています。
この費用だけでもけっこうなもんだよなぁ。



体育館にて着替え中。
参加賞のお米2合と絵馬。
正直、両方とも今の私には不要(主食は食べないので)。



ここからはレース後。
帰ってくるランナーが見えます。



3時間半を切れたので、記念に競技場まで戻ってフィニッシュラインを撮影しにいきました。
これは内側からのもの。



こちらが、ランナーから見たフィニッシュライン。
ここを3時間27分で駆け込めるとは思いませんでした。



4時間を超えていますので、ランナーもまばらです。
普通の大会と違って、このタイムでも最下位に近いポジションになります。



少し風が出て、曇ってきました。
急に寒くなってきました。



無料なめこ汁サービスです。




豚肉100kgのバーベキューサービスは大好評で売り切れたようです。



地場野菜とか各種お土産、食べ物やスポーツ用品など、結構出店は多いです。



帰りのバス待ち。
新幹線は1時間一本ですので、乗り遅れると痛い。



参加賞。
昨年とは微妙に違うデザインです。
地方大会の方が毎年デザインを変えたりして努力している気がします。



***データ***



キロあたりのペースグラフです。
20km地点で気合いが入っているのがよくわかります。
コースは12kmまで下り、13km〜21kmが上り、21km〜33kmが下り、33km〜ゴールが上り、高低差は40mぐらいですが、やっぱり坂ではペースが落ちていますね。
それでも後半の方が速いのが充実したレース内容を物語っています。

順位を見ても中間点までは900位を超えていたのに、最終的には556位(1098人中、種目別)までジャンプアップしています。
後半の方が2分速いというのも、我ながら凄いと思います。



距離   時間 5kmラップ 1kmのペース 種目別順位
5km   0:24:46  0:24:46  04:57
10km  0:49:28  0:24:42  04:56 983位
15km  1:14:16  0:24:48  04:58
20km  1:39:23  0:25:07  05:01 951位
(中間点1:44:39)(927位)
25km  2:03:39  0:24:16  04:51
30km  2:27:59  0:24:20  04:52 829位
35km  2:52:13  0:24:14  04:51
(あと3km 3:13:11   05:00)
40km  3:16:48 0:24:35  04:55 595位
(あと1km 3:22:40   04:55)
Goal  3:27:17  0:04:37  04:37 556/1098位

前半 1:44:39(キロ4:58)
後半 1:42:38(キロ4:52)


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