渡良瀬遊水池2004





最寄り駅の柳生にて。
数駅前から霧がたちこめていて、びっくりしました。



会場にて。
こちらも霧がかかっています。



ゴール後、まる高陣地に合流してフィニッシュラインを撮影。



参加賞のTシャツ。
薄手の綿100%ですが、印刷はシルクスクリーン印刷で、印刷の質は良い。

はじめに

実は渡良瀬は2年越しの挑戦でした。
昨年の4月にはじめてフルを走り、練習不足を痛感しました。
その後、自分なりに努力して迎えた昨年の11月、渡良瀬で2回目のフルの予定でした。
しかし、練習で30km走がどうしてもできなかった。
30km走ができるまではフルは走らない、という自分的ルールがあったので、昨年は渡良瀬に出る事はできませんでした。
結局、昨年はつくばに出て、5時間0分という自己ベスト41分短縮という、凄いんだかなんだか訳わかんない記録で、それでも大満足のつくばでした。

あれから1年、11月の初旬という微妙に走り込みが足りない季節で、今年も渡良瀬はパスかなー、と思っていました。
でも、今年はつくばとNAHAのフル2連発の予定。
現実的にはフル2連発はきついからどちらか1つに絞りたいけど、記録の狙えるつくばも魅力だし、悩んだ挙げ句、当日エントリーのある渡良瀬を走ってから決めよう、という優柔不断作戦にしました。

走り込みの10月は、2回も風邪をひいてしまい目標の300kmには遠く及ばない257km、30km走が1回出来たのとタートル20kmの走りが良かったのだけが頼りという状態でした。
昨年のつくばでも直前に風邪を引いたのですが、今年の渡良瀬でも直前に風邪を引いてしまい、禁酒して大会に挑みました。
この大会は、フルでは珍しく当日エントリーができる大会です。
場所は埼玉・栃木・群馬・茨城に挟まれた渡良瀬遊水池、フラットなコースという話でしたが、今年からコースが変わったようです。
遊水池を2周するのですが、土手に登り下りする場所もあるし、荒川市民の方がフラットです。
ただ、土手の上を走ったりするので、荒川市民よりも景色はマシです。
しかし、河川敷よりも人は少ないので、声援は全く期待できません。


当日、4時に目が覚めました。
5時半に家を出て、東武伊勢崎線の柳生駅に着いたのが7時33分。
ここの駅だけでなく、数駅前から霧がたちこめていて、びっくりしました。
駅のベンチも濡れていました。
駅から1km程で会場に着きます。
フルで2000人規模の小ぶりな大会ですが、駅から会場までは案内看板もあるし、まず迷いません。
しかし、噂通り駅の周辺にはなんにもなかった。
家の近くで食料と飲み物を買っていって正解でした。


当日エントリーを済ませ、一人でボーッとしていました。
今日はMIB2さんと2人だけで、ちと寂しい。
今回は納得いく練習が出来ていないこともあって、これで5回目のフルだけど、フルはいまだに恐い。
この大会は1kmごとに距離表示がある(38kmからは「残り○キロ」の表示も)ので有難い。
最近買った腕時計に、目標タイムとの差を表示してくれる機能があることを知って、さっそく使ってみました。
目標タイムは、自己ベストより11分遅い4時間40分にセットしました。
ちょっと弱気ですが、4時間29分の自己ベストを更新できるような練習量ではなかったので、自己ベスト更新を狙いつつ、時計には現実的な数字を入れておきました。
天気は快晴、晴男の面目躍如です。
水分補給をしながら、なんだかお腹がすいてしまい、おにぎりをむしゃむしゃ食べました。(結果的には、これがよかった。なにしろ給食が悲惨だった)

一人で広げていた陣地を撤収して荷物を預けにいく途中でランナースさんとMIB2さんに会いました。ランナースさんは当日エントリーで10kmだそうです。
荷物を預けたあと、トイレの列に並びながら膝サポーターを付けているうちに、なんだか大の方がしたくなりました。
会場で大をするのはトイレを長時間占領するので申し訳ない気がして、いつも家で済ませてくるのですが、、、。
まあ、出る物は仕方ないので、気持ちよく出しました。
これで軽量化したのが結果的には良かったのかな?。


スタート位置に移動して、軽くアップ。
MIB2さん達と合流して、スタートを待ちます。
号砲の音が小さくて聞こえませんでした。
2000人程度とはいえ、スタート直後は混雑します。
1kmあたりからバラけてきました。
4kmまではキロ6分のペースで走りました。
実は、どんな走り方で走るか、全く作戦は考えていませんでした。
イーブンペースで走りたい、できれば後半を速く、しかも40kmからスパートできるように、といった理想は持っていたのですが、遅いのに作戦もクソもないだろ、というちょっと投げやりな気分もあって、前半を押さえることはせずに足の向くまま走ることにしました。

1kmごとに腕時計が4時間40分とのペースの差を教えてくれます。
ところが、10kmを過ぎても15kmになっても、その差は11秒程度のマイナスでしかありません。
このペースで走りきれたとしても、4時間40分前後ということになります。
かなり良いペースで走っているつもりなのに、なぜだ。
どうせ後半はバテるから、40分どころかもっと遅いゴールになるだろう。
おかしい、こんなに頑張っているのに。
ハーフポイントのはるか手前で早くも諦め気分になりそうでしたが、粘るのが身上(というか、スピードがないから粘るしか手がない)なので、諦めずに走りました。
やがて、21km地点、時計は2時間1分でした。
え?、4時間40分のペースなら2時間20分あたりじゃないの??

あっ、ひょっとしたら目標値とのタイム差の表示はマイナス11ではなく、マイナス11だったのかな?!。

そうでした。
なんと、おバカな勘違い。
でも、嬉しい勘違いでした。
よしよし、このままのペースで頑張ろう。
それからは、キロ表示ごとに時計を見るのが楽しみでした。
26km地点でトイレで小用をたして身軽になりました。
これからがマラソンの面白くキツい所になります。
給水はおおむね満足でした。
水と場所によってはポカリ、いずれも量も数も合格点でした。
スポンジサービスも有難い。
昨年は風が吹いて寒かったそうですが、今年は暑い。
もう11月だから暑いといってもたいした事ないだろ、と甘く見ていましたが、ネッククーラーを持って行っても良かったぐらい暑かった。
帽子は必須です。
最後は頭から水を掛けて走りました。


遊水池を2周するコースなのですが、2周目に入っても給食が見当たりません。
前を走っていたランナーが沿道の係員に「トマトはどこですか?」と聞いていました。
そうです、ここはトマトが名物で、私はウエストバッグにトマト用の塩を持参してきたのです。
ところが係員の返事は「1つ前の給水所だと思うけど、もう無くなったみたい」
・・・・。
まあ、今年は台風被害もあったでしょうし、仕方ないのかなと思いながら走りましたが、飴玉の給食1個所以外は全くなし。
昨年はトマト、バナナ、パンがあったそうです。
私は持参したチョコを2粒、飴玉2コ(乾燥梅が入った飴、甘酸っぱくて美味)を食べつつ、せめて給水ではポカリをしっかり飲む事でエネルギー補給をしました。
制限時間7時間という初心者に優しいはずの大会で、この給食体制はいただけません。
それと、コース上の係員の数が少なくて恐い。(昨年はもうすこしいたそうです)
年々参加者が減っているそうですが、これでは来年もまた参加しようという気分にはなれないよなー。
改善を強く願いたい。


30kmあたりから、徐々に膝が痛み足が重くなってきました。
暑さは相変わらずですが、土手の上などでは風もあって、暑いながらもそこそこのペースで走り続けられました。
ただ、一部アスファルトの路面の場所は地面からの照り返しがキツくてしんどかった。
ストレッチ休憩ですが、給水所で1回だけしかしませんでした。
今までで一番走り続けた大会になりました。

どうやら自己ベスト更新は確実のようです。
4時間15分も切れるかもしれない勢いです。
サブフォーの可能性も少ないながらありそうです。
走りながら、とらぬタヌキの皮算用をしました。
たとえ4時間がギリギリで切れなかったとしても、あるいは結果的に自己ベストと同タイム程度だったとしても、今の走りでそういう結果になるなら悔いはない。
今、俺はそれだけ頑張っている。タイムが悪くても、恥じる事はない。
結果がダメでも、この走りは必ず次に繋がる。
そう信じて走っていました。


残り4kmあたりから、ちょっと身体が限界っぽくなってきました。
それまで抜きつ抜かれつを繰り返してきたロングタイツの女性(後姿しか見ていないけど、たぶん若い)がいたのですが、給水で水分補給している間にあっさり抜かれ、なんとか食い付いていたのですが、もう身体が限界。エネルギー切れのようです。
あきらめてペースを落とし、飴玉をなめてゴールを目指します。

39km前後が一番辛かった。
足ではなく、もう身体が限界。
それでも粘って、でもあまり無理して倒れるのだけは避けないといけないし、安全マージンの範囲内で粘りました。

あと2km、なんだか変な汗がでてきたような気がする。
足はまだ大丈夫、それより身体が・・。
それでもなんとかゴールゲートが見えてきたので、私と同じペースで必死に走っていた女性ランナーを引き離し、さあゴール!。
と思ったら、そこはスタートゲートで、ゴールまではまだ1kmありました・・・。
さすがに最後の1kmは、それなりに声援がありました。
ゴール直前の曲がりくねったコースを走り、ようやくゴールです。
大きく声援を送ってくれていた人達に帽子をとって軽く一礼しながらゴールにかけこみました。
ゴール直前に黄色い時計を見たら4時間を超えていました。
ゴールマットを踏んで時計を止めたら、3時間58分53秒でした。
うわー、サブフォーだ。
でも、本当かしら?。
と思っているうちに、ランナースさんとペンギンさんが駆け寄って来てくれました。
え?、なんでペンギンさんがここに居るの?
まさか当日エントリーで走っていたの?
混乱する頭で訳わかんなかった。
なんだかフラフラするので、ポカリ(飲み放題)を何杯もおかわりしてようやく分かってきました。
ペンギンさんは足利尊氏公ハーフを走ってから応援に来て下さったそうです。
MIB2さんもゴールしてきたので、まる高陣地の横に場所をいただき、そこで疲れた身体を休めました。
まる高の方たちとも話したのですが、今回の給食体制は酷すぎます。
「また参加者が減るんじゃないか」という意見もありましたが、私もそう思います。
せっかくの大会なんだから、もうちょっと考えて欲しいです。
あれじゃ、ボランティアの人もやりがいがないのでは?。
せめてバナナぐらいは欲しい。
それと、昨年よりコース上の係員の数が減ったという指摘もありました。
これも不安要素です。
このまま無くなるのは勿体ないので、ぜひ関係者の皆さん、改善をお願いします。


帰りはMIB2さんの車で送っていただき、途中の蕎麦屋で舞茸天ざる蕎麦を食べました。


あっさりとサブフォー達成となりましたが、翌日になってからじわじわと嬉しいです。
まぐれではないことを証明するために、今シーズン中にもう一度フルを走りたい。
今度は、じっくり納得できる練習をしてから挑戦したいと思います。
みなさん、色々とお世話になりました。
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