第70回 勝田全国マラソン(2023年1月29日 フルマラソン)
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****** 大会データ ******

----- 大会寸評 -----
今年で70回の長い歴史を誇る勝田全国マラソン、小刻みな坂がありややタフなコースではあるが、沿道の応援や私設エイドが多く、スタート時間が遅めなので都内からの日帰りも余裕。
時期的に雨や風に祟られる心配は少なく、気温は低いが天候は安定しているのも嬉しい。
数少ない難点は、一定時間(4時間目安)を過ぎると終盤は歩道走になることだが、地元の事情を考えたら致し方あるまい。
沿道の応援や私設エイドは素晴らしく、集会所を解放して椅子付きで食事を振る舞う私設エイド(通称・勝田食堂)まである(ただし今年はコロナ対策で室外のみだった)。
街全体がマラソン色に染まる風景は市民マラソンの良きお手本であり、市民マラソンの完成形の一つであろう。
この大会でPB更新をする人も多く、公認大会でもあるため記録狙いの人にも推薦できる大会である。


----- 概要 -----

種目:フルマラソン、10km
最寄り駅:勝田駅から徒歩10分。無料シャトルバスあり、でも歩いても大した距離ではない。
スタート時刻:フルマラソンは10:30
参加者数:定員はフル10000人、10km5000人
完走率:不明。
制限時間:フルは6時間
関門:あり
参加資格:フルマラソンは18歳以上(高校生除く)
申込方法:先着順
受付方法:事前にゼッケン、参加賞のシャツを郵送、当日完走後に参加賞の干し芋を受け取る

----- コース・計測 -----

計測方式:RSタグ
計測内容:5kmごと、中間点、フィニッシュタイム。ネット計測あり。
記録検索:応援ナビ、ランナーズ記録検索、大会HPの記録証など多彩
記録証:web発行

不参加時の計測タグ返却封筒:計測タグは返却不要なので、不参加時も返却不要
ペースセッター:なし
ゼッケン枚数:フルの部は全員2枚
ゼッケン番号順:申告タイム順
ウエーブスタートのブロック分け:ウエーブスタートではないので無し。
マラソンは一括スタートだが10kmの部は男子と女子が違うスタート時間になっているが、おそらく混雑緩和のためだろう。

コース: 石川運動ひろば発着、東海村・ひたちなか市を一周するコース。
高低差はそれなりにあるが、気候のせいか沿道の応援のおかげかいいタイムが出せる印象あり。
(個人的にはここで自己ベストを更新することが多かった)
コース上トイレ:仮設設置の他、ガソリンスタンドのトイレなど16箇所
アップ場所:第4公園野球場があるが、そこまで行かなくても会場周辺でアップできる。
キロ表示:1kmごと

スタート順:申告タイム順(ゼッケン番号順)のブロックに並ぶ
ロスタイム:Eブロック先頭で1分半程度
給水:8箇所、ただし私設給水も多数あるので充分足りる
スペシャル給水:なし
給食:あり、私設エイドが多いので食糧事情は相当良い
私設エイド:多数あり、小規模から大規模まで実に華やか。
28km付近には地元の集会場(西原集会場)を解放した通称・勝田食堂がある。
ここでどっかり腰を下ろしてしまうランナーもいるが、今年はコロナ対策で室外のみのサービスだった。
スポンジ:今回はなし。コロナ対策だと思われるが、気温的に今後もいらない気がするK スタート前給水給食:ポカリスエットあり、助かります
ゴール後の飲食サービス:フィニッシュするとポカリスエット1本と参加賞の完走芋をもらえる。
会場隣の売店エリアにはラーメンはじめ地元グルメの店があり、土産物も売っている。

----- 環境 -----

声援:多い。人口密度が低い場所は寂しいところもあるが、地域を挙げて盛り上げている感じが味わえる。
仮装:いましたが、少なめ。
参加賞:長袖シャツ、乾燥(完走)芋、特製マスク。
完走芋はフィニッシュ後に渡され、シャツとマスクは事前送付。マスクは70回記念なので今回のみだと思います。
完走賞:特になし。あえていえば完走芋が渡されるタイミング的に完走賞になるのかな。
参加費:8000円+荷物預かり100円+手数料445=8545円。今の時代的には安いほうです。
荷物預かり:あり。ただしエントリー時に希望した人のみ事前送付されるビニール袋にゼッケン番号用紙を入れて預ける。
忘れた場合、現地で100円払う必要あり。
たぶんですが、申し込み忘れた場合でも100円払えば当日でもお願いできそうな感じでした。
着替え場所:テントあり

会場トイレ:仮設多数あり。スタート30分前でも文化会館前の男子小用はほぼ待ちなし。
プログラム:事前に立派な冊子が郵送される
写真屋:オールスポーツ。
招待選手:不明
ゲストランナー:なし
気温など:
10時 晴れ 3度 48% 南南西の風2m
11時 晴れ 5度 46% 南西の風2m
12時 晴れ 6度 42% 南東の風3m
13時 晴れ 7度 40% 南南東の風3m
14時 晴れ 8度 38% 南の風3m
14時 晴れ 8度 38% 南の風3m
見事なマラソン日和でした。
陽があったけど陰ると急に寒くなる印象、風はほとんど感じなかったけど気温は低いので失速したら冷えたでしょうね。

----- 個人データ -----

体重、食生活: 前日の体重55.8kg、体脂肪率8.8%。
ウエア:
つくば参加賞の青手袋、NIKE長袖、NB高機能帽子、リストバンド、CW-X、PUMA白ソックス、シューズはNIKEズームXヴェイパーフライNET%2、
ダメージ:
最近痛めてばっかりの左母子球横と左親指爪が心配でしたが無事だったのは嬉しい。
小さな豆が左右、左右アキレス痛、右足の甲通、いずれもすぐ治った。
右足裏外側の痛みは弱いが数日続いた。
左足足の甲小指付近の痛みはレース中に出たが悪化はしなかった。
筋肉痛は太もも膝上とその裏側、アキレス上部、いずれも弱かった。
タイムの割に全体的にダメージが少なかったのはフォーム改善効果だろう。
フォーム改善で腰に負担がかかるだろうと心配していたが、杞憂であった。

【エントリーから大会直前まで】

8/2、開催決定、フルの部は10000人、参加費8000円。
すぐにホテルを探しましたが、9000円のアパホテル程度しか空きがないので、もう少し様子を見ることにしました。
9月になってからでもいいし、水戸宿泊という手もあるから焦らなくてもと思ったけど、夜になって水戸の東横イン5700円に予約しました。
でも8/30、楽天で勝田のクラウンヒルズ勝田表町店を予約、8143円でポイント600使って7543円。
喫煙だし1843円高くなるけど、やっぱり勝田駅が近くていい。
大浴場も魅力だと思ったのですが、実はここは大浴場なしでした。
大浴場があるのはクラウンヒルズ勝田2号 元町店でした(涙)。
9/15、パンフレットが届く。キャッチコピーは 今年は走るぞ! やる気満々が伝わります。
10/1、エントリー。急がなくても大丈夫ですが初日に申し込みました。
12/22、JRの切符を往復事前予約(割引狙い)。
12/28、往路を10%引きの3490円で購入
ときわ63号(特急)、東京(13時23分)→勝田(14時50分)、トクだ値10%OFF
12/29、復路は割引が落選、やっぱ競争率高いのかな。
特急券はチケットレス割引で1480円、乗車券2310円は当日支払い、計3790円と往路より310円高くなった。
ひたち20号(特急)、勝田(16時21分)→東京(17時43分)、チケットレス割引
往路は紙のチケット(乗車券付き)、復路はチケットレス特急券(乗車券は当日SUICAで支払い)、10%引きの切符は紙なので駅まで取りに行く必要があります。
当日乗車前でもできるかもしれないけど、トラブルがあったら困るので事前に引き換えた方がいいです。
ただし引き換え後にキャンセルするのは面倒なので(オンラインではできないので再度駅まで行く必要あり)、DNSを考えたら早すぎるのも考えものですが。

1/17、ゼッケン、チップ、密預けのビニール袋とゼッケン番号が印刷された紙(袋に入れて預ける)、特製マスク、参加賞の長袖シャツ、大会プログラム(立派な冊子)が届く。
今年もEブロック、Eブロックだとなんとか商店街の直線からスタートできます。
70回大会で特製マスクがあり、計測チップは今回も返却不要、完走イモはレース後に渡すようになり、当日受付は一切なし。
1/27、駅で切符引き取り。
大会2日前時点でのホテルの空き状況ですが、勝田駅徒歩圏内に複数空きあり、また復路の特急も空席あり。
ホテルも電車も焦らなくても大丈夫のようです。

大会HPにこう書いてありました。

給水所は8ヶ所設置予定です。給食については、必要最低限の準備をする予定ですので、補給品を各自携帯することも検討して下さい。また、今大会ではスポンジの提供は行いません。

給水は私設給水があるので心配無用、給食も同じですけど、私は自分のタイミングで補給したいので携帯羊羹などを持って走っています。
スポンジは気温的になくても大丈夫なので、来年以降も不要ではないでしょうか。

体調管理は当日テレサというアプリで入力するのですが、特に提示することもないので自己管理のみです。
アプリを使えない人は紙の用紙もあります。


私的な今回の大会の位置付けですが、ちょっと例年とは違う意味合いがあります。
まず3年ぶりの開催で延期が続いてようやく迎えられた70回記念大会です。
60回記念大会の時は私もまだ若かったけど、還暦を過ぎ80回記念大会は70歳を超えていますので出られるかどうか。
ひょっとしたら最後の節目大会になるかもしれません。

もう一つは、ここ数ヶ月の体調不良と失敗レース続きの状態で真冬のフルマラソンを走るということ。
10月に体調不良でフルマラソンを2戦欠場、12月の足立フレンドリーハーフマラソンでは16kmでリタイヤ、年末は発熱と下痢で寝込んで、今月のハイテクハーフでは1時間43分と惨敗。
特に足立でリタイヤした原因が単なるハンガーノックなのか体調に問題があるのか、こんな不安をかかえつつ真冬のフルマラソンを走るのは怖い。
欠場することも頭をよぎりましたが、ハイテクハーフの失敗は結果的にはフルのペース走をしたのと同じ効果があると前向きに考えるようにしました。
またハイテクハーフで改善したつもりが大幅に悪化したフォームの修正にトロッティングを導入し始めたので、その効果を知りたいこともあって少々怖いけど参加することにしました。

こんな状態ですから完走第一ではあるのですが、トロッティング効果に相当な期待をしていました。
なので3年前にこの大会で出した3時間40分を切れるかもしれない、最低でも45分は切りたい、そんな欲もありました。

さらに心配だったのが厚底シューズ・ヴェイパーフライNET%2で走る2回目のフルということです。
4月の長野で初めてこのシューズでフルを走りましたが、レース後に左足の脛外側に相当な痛みが出ました。
じっとしていても痛みが出て、折れたんじゃないか、自力で東京に帰れないかもしれないと不安になるほどの痛みでしたので、はたしてこのシューズで再度フルを走れるかどうか。
本来なら色々不安があるので安全重視でズームフライ3を履きたいのですが、今シーズンは2月に北九州、4月に長野でフルを走る予定です。
それらで何を履くかの判断材料も欲しいので、このレースでは思い切ってヴェイパーにしてみました。
はたしてダメージやいかに。


【レース前日と当日】

土曜日の11時40分に家を出て、東京駅ホーム着が12時34分、ちょっと早く来すぎました。
ホームに行く前に駅弁を書いましたが、かなりの混雑でした。
狙っていた駅弁は買えなかったけど、まあいいや。
買った駅弁は煮穴子弁当1450円、牛飯1200円。
13時23分発の特急の車中で煮穴子弁当を食べましたが、穴子は厚さが薄かったけど美味しかったです。
勝田駅について、駅前のコンビニで晩飯と翌朝のご飯を買いました。
ホテルは朝食付きプランですが、食べに行く時間を考えたら部屋で食べたほうが時間が有効に使えます。
別に朝食が有名なホテルでもないし、後で調べたら値段もたいして違わないようです。

3年ぶりの勝田駅dすが、駅前はだいぶ整備された気がします。
駅前に交番がありましたが、昔はなかったような気が。
もう大会賛歌がスピーカーから流れていました。
この週末はマラソン漬けですね。
ホテルはコース前、表町商店街沿いにありました。
会場の運動広場もすぐ近くと便利です。
アメニティですがボディスポンジと延長コードがありました。
チェックインして、なにか違和感があったのですが、部屋で考えたら大浴場の案内が見当たりません。
大浴場ありだと思っていたのですが私の勘違いで、このホテルには大浴場なし、ただ提携ホテルの大浴場は使えるものの歩いて信号2つ目ですから、真冬に行く気にはなりません。
ああ大失敗、しくじった。
がっかりしながら16時前に狭いユニットバスに入り、17時過ぎにはもうベットでゴロゴロ。
晩御飯はコンビニのおにぎりと駅弁の牛飯、美味しかったです。
駅弁の梅味の大根の漬物がいいアクセントになっていました。


早い時間からベットでうとうとしていて、気がついたら朝6時。
風が少し出る予報でしたが、ほとんど気にならない程度で済みました。
テレサ(アプリ)で体調と体温を入力して、食事してストレッチ。
目の前がスタートする道路なのですが、8時30分にはもう大会賛歌が流れていて、会場に向かうランナー達も見えました。
なんか眠い、ギリギリまでトイレで出すものを出して、9時07分にホテルを出ました。
朝食用とレース後用のおにぎりは、もう少し買っておいた方がよかったかな。

表に出ると風はないけど寒い、まあ1月の茨城の朝ですから寒くて当然ですが、風がないのがありがたい。
コートの下はウインドブレーカー上下、その下はレースウエアです。
歩いてすぐ会場に着き、9時17分に陣地設営終了。
例年、メインステージ裏あたりに陣取るのですが今年は陣取りにくい感じでしたので、荷物預けの裏手に陣取りました。
風はないけど寒い、でも陽が当たればポカポカします。
スタート前の防寒用にコートを陣地に残すかどうか迷いましたが、防寒は100円のカッパのみにしました。
結果的にはそれで十分でした。
9時25分に荷物を預け、さあいよいよです。

近くにあったトイレは男女共用で混んでいて、係の人に男子小専用がないか聞いたがないとのこと、そんなはずはないと思って文化会館に移動したらありました。
例年ここには男子小用が並んでいるのですが今年もあり、スタート30分前でもほとんど待たずに使えますのでオススメです。

アップを終えて30分前に最後のトイレに行き、Eブロック最前列に陣取ります。
緊張と不安と期待、風はほぼないので防寒のカッパがなくても大丈夫な感じです。

大会を盛り上げるオジサンMCも健在でしたが、まだスタート前なのにマラソンは最高潮に達しています、には思わず笑いました。
それを言うならランナー達の緊張感は最高潮って感じではないかしら。

そしてスタート10秒前、On your marksのコール

数秒後、遠くで号砲が聞こえて例年よりも多くの昼花火が豪快な音を響かせ、レースが始まりました。
スタートロスは1分半、出だしは混むので無理せずに走ります。
なにしろ42km、先は長いので序盤で焦っても得はしません。
1kmは5分18秒、2kmは5分15秒、良いペースで走れています。
抑えず頑張らず、最近多用している脚に任せて走る作戦です。

防寒のカッパはスタート10分前に脱いで手に持って走りましたが、カッパ回収の人がいたのでそこに捨てました。
このあたりはマラソン慣れした大会ならではの嬉しいポイントです。

1年ほど前にGPSウオッチを買い替えてガーミンにしたのですが、オートラップの音と振動が小さくて気がつきません。
特に終盤は全く気が付かなくて苦労しました。
時計を気にしながらの走りは疲れますが、愛用のエプソンがGPSウオッチから撤退してしまったので仕方がないです。

12月の足立フレンドリーの16kmリタイヤがハンガーノックだとしたら、とにかく早めの補給が大切です。
今回は計画的に10kmでアミノバイタルゼリー、15kmで塩飴を補給しました。
えいようかん(小型羊羹)は25kmのつもりでしたが少し早めて23kmで食べました。
えいようかんは食べ方(開け方)さえ分かっていれば美味しいし食べやすいけど、手が少し汚れるかもしれません。
このあたりはスポーツ羊羹の方が上かな。
食べかすはゴミエイドに捨てさせてもらったのですが、こういった配慮があるのもこの大会の美点です。

昨年欠場したつくばでロッキーおじさんが復活したという噂を聞いていたので期待していたのですが、11kmにロッキーおじさんが来てくれていました。
元祖の文字、あの表情、ああ懐かしい。
難病で闘病のため応援を引退していましたが、元気でいてくれました。
34km地点と書いてありましたので、もう一回会えるのを期待しながら走ります。

数日前に雪が降ったそうですが、日陰などにすこし残る程度でレースには影響ありませんでした。
ただ歩道走になった人は日陰の歩道に少し残った雪を踏む場面もあったようですが。

14kmで5分06秒と最速ラップを記録、15kmは上り坂があって5分32秒に落ちますが、でも良い感じで走れています。
おおむね5分20秒前後で走れていて、なかなか快調です。

中間点で時計を見たら1時間53分あたり、もしイーブンで走りきれたとしても3時間46分。
正直このタイムにはがっかりしました。
3時間40分を切れるのではという、あまり根拠はないけどフォーム改善効果に対する大きな期待があったのですが、現実は厳しい。
でも諦めずに走り続けます。
数キロ走るうちに、あれは1時間43分の見間違いではないかと思うようになり(能天気)、もしそうなら相当良いタイムが出せると期待が膨らみます。
でもさらに数キロ走るうちに、3週間前のハーフで1時間43分台だったのだからやはり1時間53分だろうと冷静になりましたが、気持ちは切れませんでした。
せめて3時間50分は切りたい、50分ちょっとのお馴染みのタイムだとなんの進歩もないことになる。
レース前はここ数ヶ月の不調で完走できれば上等と考えていたのに、人は欲深いものです。

東海村長というゼッケンをつけた選手に抜かれました。
あとで記録を見たら私より大幅に遅かったので、後半バテたのか同姓同名の他人なのか。

25kmの陸橋の横に新しい陸橋ができていましたが、そっちの方が高くて勾配がきつそうです。
橋の架け替えだとしたら、来年はここが難敵になるかもしれません。
坂といえば34km付近の上り坂は無理せず歩きました。
最近は走り続けることには拘らず、レース全体としてまとめ上げることを優先しています。
これも歳のせいかしら。

予想タイムですが、30kmで時計を見たら2時間40分でしたので、残り12kmをキロ6分ペースまで落ちたとしたら1時間12分プラスして3時間52分。
ここまでおおむね5分30秒以下で走れていたので、なんとか3時間50分は切れそうです。
念のため32km地点でもう一度計算したら2時間51分、あと10km強をキロ6分で走ったら3時間51分、まだ5分30秒以下で走れていたので、失速しない限り3時間50分は切れるでしょう。
3時間50分はなんとしてでも切ろう、そう思いながら走り続けました。

私設エイドでバナナをいただきました。
以前プチシュークリームを配っていた付近でしたが、そういえばプチシュークリームはなくなっちゃったな。
通称・勝田食堂と呼ばれる西原集会場は、密を避けて室外のみでサービスしていました。
私はここに立ち寄ったことはなく、いつも通り過ぎるだけですがありがたいものです。
有名な話ですが、この大会は私設エイドが充実しすぎて公設エイドが目立ちません。
公設給水は毎回いただきましたが、公設給食は目立たなかったのか見落としてばかりで、一回も取りませんでした。

元祖ロッキーおじさんは、序盤の予告通り34kmに来てくれていました。
ライブ配信していると勘違いしていたのですが、後でYoutubeで撮影していた人の動画を見たらライブではなくアライブ 元祖ロッキーの間違いでした。
おじさん ありがとう、と声をかけたら笑顔を返してくれました。
どうぞお身体お大事に、またどこかでお会いできたら嬉しいです。

終盤、左アキレス付近や足裏に痛みが出てきましたが悪化はせず、ふくらはぎも無事。
これはフォーム改善効果でしょう。
中盤から腰にピンポイントな痛みが出たのですが、これはカシオのランメトリクス(分析器)がウエストバッグに押されて出た痛みでしょう。
この分析器は悪くはないのですが、もう自分のフォームの問題点はわかってきているので、フルのレース(ウエストバッグをつけて走るレース)でつけるのはやめましょう。
左アキレスに痛みが出ているのが心配ですが、ゴールまで持ってくれました。

最後の数キロを走る昭和通りは緩やかなアップダウンがあり、下りで速度を乗せて快走します。
ゴールまで数キロと踏ん張りどころ、沿道は人が多く走っていて楽しい区間ですが、失速した時は失意街道になります。
今年はいい感じで走れましたが、最後に来て身体がおかしくなって40kmを過ぎてから2回歩きました。
脚は残っているけど身体が限界、スタミナが切れた感じでした。
レース後の身体のしんどさからも力は出尽くしたレースで、持てる力は出し切りました。
補給が足りなかったのかな、スタミナがあればもう少し頑張れたのかもしれません。

こんな状態でしたので、スパートしたかったけどできませんでした。
でも少し歩いてすぐ復帰できたので、まだ体力が残っていたのでしょう。
42kmで5分50秒と最遅を記録したのは歩きが入ったせいですが、それでも6分は超えなかった。
バテすぎて倒れないように気を使いながらも力を出し切って、フィニッシュエリアの時計でグロスでも3時間50分を切れたのを確認しながら駆け込みました。
ネットタイムは3時間48分、正直ちょっと残念な気持ちがしました。
期待が大きすぎたかな。


フィニッシュして不織布マスク、ポカリ500ml、完走芋(干し芋)、バナナを頂いて荷物を取りに行って、陣地に戻り真っ先にトイレへ。
相当水分補給をしたせいか、トイレはレース後と勝田駅と帰りの車中と3回も行きました。
陣地に戻ってすぐ芍薬甘草湯を飲み、脚の攣り対策をします。
脚のダメージはさほどではないけど、何かお腹に入れないと身体がまずい感じがします。
なんか、具合が悪いのです。
持ってきたおにぎりを食べてポカリを飲んで気分転換をします。
風はないけど寒く感じるのは、気温が低いだけでなくそれだけ消耗したのかもしれません。
心地よい疲れというより、なんだかちょっと身体がやばい感じがしてポカリをゴクゴク飲んでいたらようやく落ち着いてきたので陣地を撤収。
売店エリアに移動しましたが食事をする気分ではなく、お土産に干し芋を買い込みました。
いい記録だったら大量に買ってあちこちにあげて、イマイチだったら自分の分だけにするつもりでした。
このタイムだったらほどほどにしようと思いながらも、そこそこ買っちゃいました。
干し芋の売店は数カ所あるのですが、マルヒは売り切れ気味だったので幸田商店で買いました。
箱入りの食べ比べセット3箱、丸干し4つ、平切り6つ、計8400円でした。
友人Aには食べ比べセット、友人Bには平切り2つ、叔母Aには丸干し、叔母Bには丸干しと平切り、従兄弟には食べ比べセットと丸干しと平切り、姉には平切り、残りは自宅用。
私のオススメはべにはるかの丸干し、もっちりして美味しいです。
参加賞の干し芋よりもべにはるかなどの銘柄芋の方がもっちりしていて美味しいのです。

15時03分にシャトルバス待ちの列に並びましたが、すぐにバスが来て15時13分には勝田駅に着きました。
歩いても帰れる距離ですが、レース後は少しでも楽したい気分です。

昨日気がついたけど、駅前はこの3年でだいぶ変わったのかな。
以前は交番はなかった気がします。
売店エリアでなにも食べなかったので帰りの車中で駅弁を食べようと思って駅のコンビニに入ったら、レジ待ち行列が店内を一周して外に出るほどの混み方。
改札内にも小さな売り場があったのでそこで駅弁(常陸牛 牛べん1150円)を買って、トイレに行って15時27分にはホームに移動、まだ1時間近くあります。
自販機で水を買ってベンチに座って電車を待ちますが、防寒室もあるのですが風もないので普通のベンチで待ちます。
ちょっと時間が余りすぎだけど、失速して乗り遅れる危険を考えたらこんなもんかな。
失速して失敗レースの後に乗り遅れと言うのは泣きっ面に蜂なので、時間を持て余すぐらいがいいかな。
特急は全席指定で指定席は完売というアナウンスが何回も流れていましたので、帰りの特急券は前もって買わないと乗れません。
空きがある電車を待つと相当遅くなるので注意が必要です。

駅でトイレに入ったのに帰りの車中でもトイレに行きたくなって、寝ていた隣の人を起こしてトイレに行きました。
水分補給が多かったのと冷えたのと両方でしょう。
そういえば帰りの車中も東京に戻ってからも無意識のうちにマスクを外す時間が長く、特に家に向かう地下鉄の車内では完全に外していました。
どうやら熱が出ていたようで、家に帰ってシャワーを浴びたらそこで力尽きて、おでこに氷嚢を当てて小一時間横になっていました。
熱は37度程度で翌朝には治りましたが、それだけ疲労困憊していたのでしょう。
考えてみたら失速せず順調に走り続けられたのに40km過ぎてから2回も歩きが入ったのですから、もう目一杯だったのでしょう。



さて、反省会です。
3時間48分03秒、久々に50分を切れましたが、3時間40分どころか45分すら遠いタイムでした。
ただ、この数ヶ月の体調不良は完全に回復したことが確認され、長期低迷傾向から抜け出すきっかけになった気がします。
フォームも改善の方向が見えてきた実感もあります。

今回は体調などの不安が強かったので、携帯食を多めに持ち、ウエストバッグにスポーツ羊羹と使い捨てポンチョ(歩きが入ってからの冷え対策)をくくりつけて失速対策をしました。
そんな不安な状態での出場ということを考えたら、このタイムは上出来かもしれません。
ただフォーム改善への期待と3年前の数字から期待が大き過ぎて、素直にこのタイムを喜べない気もありました。
冷静に振り返ると、5kmラップは20kmまで26分台、それ以降は最後まで27分台、イーブンに近いペースで走れています。
また前半が1時間52分28秒、後半が1時間55分35秒、後半が3分07秒遅いという配分も合格です。
大崩れせずに後半も十分粘れた上に40km過ぎに2回歩いてこの数字ですから、抑えもせず脚任せでレースマネージメントはしなかったけど、無意識ながらいいレース展開になりました。
力も完全に出し尽くしました。
久々に50分を切れたしトロッティング効果は実感できたし、成功レースと言ってもいいかな。
しかし3時間50分切りがこんなに大変だとは思わなかった。
3年前に3時間40分を出せたことが信じられません。

あとは全体的な底上げが必要で、このままだと8月の人生最後の北海道マラソンで4時間を切れない気がします。
今年は出るのはやめようかとも思いましたが、そんな弱気じゃダメかな。

走行中、足音があまりしなかったのは3年前と共通しています。
これもフォームが改善傾向の証拠だろうと思いますし、かなり具体的にいい感触があって再現性もあるのは一番の収穫です。
昨年4月の長野でレース後に左足首・脛付近にかなりヤバめの痛みが出ましたが、今回は無事だった。
フルマラソンでこのシューズ(ヴェイパー)を履くのは危険かなと心配していましたが、今回のレースでそれも払拭できました。
それもフォームが改善された証拠でしょう。

フォーム改造で腰痛が来ることも心配だったのですが大丈夫でした。
腰にピンポイントの痛みが残りましたが、これはカシオの分析器が当たっていたからでしょう。
次からはウエストバッグとの併用は止めます。
この分析器ですが、いいアドバイスはしてくれますがフォームが同じならアドバイスも同じなわけで、毎回レースで装着する必要もないでしょう。
丸腰で走るハーフか10kmでたまに付けて分析するだけで充分な気がします。

携行品ですが、ウエストバッグにくくりつけたポンチョは途中で落としたようです。
アシックス製のいやつだったのに勿体ない。
次からは落としても惜しくない100円のエマージェンシーシートか超小型ポンチョ(ダイソーで売っている)にしようと思います。
携行食のえいようかんですが、開け方に戸惑いましたがそれさえ覚えたら美味しかったし食べやすかったので、次回のフルでも活躍しそうです。
スポーツ羊羹は食べなかったけど、スタミナ切れ対策にこれも食べておいたほうがよかったかもしれません。
飴と塩タブは個包装のまま持って行きましたが、食べやすく剥いて置いた方がよかったかな。
個包装を剥くだけでもレース中は負担になり、おっくうになってしまうからです。


今回のフォーム改善ですが、トロッティングで真下接地を意識し、さらに股関節の筋肉で足を引くことも意識しました。
トロッティング導入は1月10日ですから、まだ日が浅いけど即効性があったわけです。
これによってふくらはぎを使わない走りができ、接地した時にシューズの裏が地面を後ろに引っ掻くようなイメージで走れました。
オールスポーツの写真や沿道の方が撮影してくれた動画を見たところ、従来通り腕が左右に広がる悪いフォームは残っていましたし、足も余り上がっていません。
しかし久々の3時間50分切りというタイムと走った感触、そして動画をスロー再生したときの着地位置などを見ると、確実に改善されています。
次回以降さらに改善するためには再現性が重要ですが、今回の改善方法は再現性が高く改善点が実感できるのでオススメです。
少なくとも私には向いているドリルという感じがしました。


トロッティングの参考動画はこちら。

https://youtu.be/HbZDNfsRjeo?list=LL

個人的にはここがツボでした

https://youtu.be/HbZDNfsRjeo?list=LL&t=365


タイムとピッチ等を直近2大会と比較してみました。

2020年 勝田 3時間40分29秒 ピッチ184、ストライド104cm(故障後のベストで唯一の3時間45分切り)
2022年 長野 3時間52分19秒 ピッチ180、ストライド102cm(ヴェイパーでの初レース)
2023年 勝田 3時間48分03秒 ピッチ178、ストライド105cm(トロッティングを意識)


驚くことにストライドは1cmと極小ながらも今回が最長、あとはピッチを上げる工夫が必要です。
ただストライドももう少し伸ばせそうな気がするし、ピッチが先かストライドかを考えるのではなく両方かな。
それよりオールスポーツの写真を見て気になったのが相変わらず酷い腕振り、今回は手のひらを上にして腕が開いて脇が開かないようにしたのですが、思ったほどの効果はなかった。
肘の角度も相変わらず振るたびに変化する癖が残っていて、改善の余地ありです。
これらは肩の力を抜いてダブルアーム腕振りドリルで肩甲骨を意識して改善を試してみます。

接地ですがだいぶ改善できたような面もあるのですが、でもまだ前方着地で上半身が後ろ重心です。
ただトロッティングのおかげで昨年の長野や3週間前のハイテクハーフより確実に改善できているはずで、それがこのタイムと脚のダメージの少なさです。
なんといっても、走っていて今までとは違う実感があります。
もっと後ろで接地するようにすれば、さらに改善できるはずです。


今回のレースは期待したタイムとは遠かったものの、ここ数ヶ月の不調を払拭でき、フォーム改善も実感できました。
結果的にはいいレースになったと(少し甘いかな)総括していい気がします。
タイム的にも例外的によかった3年前の本大会を除けば、3時間50分を切るのは2017年以来6年ぶりです。

2015年の故障復帰後、フルマラソン25戦中、今回は5位のタイムでした(オンライン大会除く)。
ちなみに3時間50分切りが8回、50分が13回と最多、4時間オーバーが4回もあります。


色々と次に繋げられそうな大会、後で考えた時に60歳代での大きなターニングポイントになりそうな予感がします。
いいヒントを得られた気がします。
まだまだ、頑張るぞ。



【タイムと写真】




5km 26分45秒
10km 26分37秒
15km 26分25秒
20km 26分48秒
25km 27分09秒
30km 27分25秒
35km 27分30秒
40km 27分14秒
GOAL (27分43秒)

前半 1時間52分28秒 (キロ5分20秒)
後半 1時間55分35秒 (キロ5分29秒)
(後半が3分07秒遅い)

Goal 3時間48分03秒(キロ5分24秒)
(全てネットタイム)





復帰後のフルマラソンのタイムです。
背景の白と灰色は暦年を表しています。
グラフが上に行くほど遅いのですが、今回は右端の星印。
こうやってみると相当健闘したタイムではあります。




行きの特急が来ました。




東京駅で買った駅弁、煮穴子です




穴子は薄かったけど柔らかくて美味しかったです。




3年ぶりの勝田駅、戻ってきたぞマラソンの聖地へ。




勝田駅前、ずいぶん開けた気がします。




歓迎の横断幕です




スタート場所の表町商店街の横断幕、この先がホテルで、その先が会場です。




街頭にも歓迎の垂れ幕が




ホテルです。
外観を撮り忘れたけど、ホテルクラウンヒルズ勝田 表町店(BBHホテルグループ)です。
会場至近ですが大浴場はないです。
同じクラウンヒルズでも大浴場ありのところもあるので、間違えて選んじゃいました。
会場まで近かったけど、少し遠くても大浴場があったほうがよかった。




夕食も東京駅で買った駅弁、牛めしです。




肉もうまかったし、大根の梅味がいいアクセントになって美味しかったです。




大会当日の朝、いい天気です。




もうランナーたちが歩いて会場に向かっています。
それを見下ろすのはちょっと優越感、タワーマンションに住む金持ちの気持ちが少し分かったかも。





会場に向かうランナーたち




緑の服の人は、規制テープを貼っている関係者の方です。




会場が見えました。
13回目の光景、また戻ってきたと言う感じです。




会場です。
混んでいるように見えますが、さほどではないです。




歓迎のアーチ、70回記念大会です




左にメインステージ、右のスクリーンは多分今年から始まったYoutube配信だと思います。




今年から始まった撮影スポット。




数日前に降った雪は、ほとんど残っていませんでした




ここからはレース後、いただいたバナナです




同じくポカリ




お馴染みの完走芋、これもいいけど「べにはるか」のほうがねっとりしていて好きです。
ぜひ銘柄芋の干し芋も買ってみて食べ比べてください。




これもいただいた干し芋羊羹、あっさり目の味でした




ウエストバッグに付けた補給食の予備、スポーツ羊羹。
食べませんでしたが、食べたほうが最後のバテを防げたかも。




失速した時のためにアシックスのポンチョ(袖なし)を付けて走ったけど、途中で落ちたようです。




レース後の会場、陣地から撮影。
左側がトイレ、左前が荷物預けという場所に陣取りました。




案内も充実してわかりやすかった。
Eブロック先頭だと表町商店街の直線からスタートできました。
それより後ろだと直角に曲がった付近で号砲を聞く感じです。




売店エリア、右側にお土産売り場が並んでいます




同じく売店エリア、右奥のテントが飲食販売ブース、真ん中のテーブルでゆっくり食べられます




帰りの特急が来ました
全席指定ですので前もって買いましょう




お土産の干し芋食べ比べセット、5種類入っています。
1200円だったかな




こんな箱に入っています。




こちらはべにはるかの丸干し、美味しいですよ



同じくべにはるかの平切りタイプ、こちらも美味しいですが丸干しの方が私は好きです




勝田駅改札内で買った牛べん、美味しかったです




70回記念大会のマスクです




マスクの裏側、裏地がついています




参加賞の長袖シャツ、シンプルでいいデザインです




シャツの裏側、ミズノ製です
光の加減で色がくすんでいますが、実物は濃いめの青です。













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